Project/Area Number |
18791329
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plastic surgery
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
森 克哉 Jikei University School of Medicine, 医学部, 助手 (70366277)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 口腔粘膜細胞培養 / 筋膜 / サイトケラチン陽性細胞 / scaffold / 筋膜-粘膜のcomplex / 培養粘膜細胞 / 培養粘膜シート / サイトケラチン |
Research Abstract |
再建外科学において粘膜裏打ちを有する組織再建材料への需要は大きい。すなわち鼻や口腔、あるいは食道、生殖泌尿器領域、膣再建や膀胱癌切除後の膀胱再建などにおいて粘膜付組織が必要とされる。しかし、現時点でこの粘膜裏打ちの付いた組織移植はごく一部の動物実験施設で成功しているに過ぎない。我々は、新しい粘膜組織の再建材料の開発を目的として、口腔由来の培養粘膜細胞を筋膜上に移植することで、筋膜とのcomplexを作製することが可能であるかについて検討した。 日本白色種家兎の舌下面から粘膜を採取した。分離した粘膜細胞は、4週間で2回の継代を行ない、粘膜を採取した同一個体の大腿筋膜上に移植した。その1週間後に細胞を注入した筋膜を筋実質と共に摘出し,ヘマトキシリンーエオジン(HE)染色および抗サイトケラチン抗体を用いた免疫染色を行い,注入した筋膜上への粘膜の生着の有無を観察した。 H-E染色において細胞を移植した筋膜上には膜様組織の増生を観察した。また、この膜様組織を構成する細胞は、上皮の特異的シグナルであるサイトケラチン陽性細胞がほとんどであった。 以上のように、培養粘膜細胞を筋膜上に移植した結果、サイトケラチン陽性の粘膜細胞が増生し,筋膜-粘膜のcomplexを作製することに成功した。このことは、筋組織と粘膜とを架橋するscaffoldとして筋膜が利用可能であることを示し、今後、粘膜を有する中空性器官の再建への応用が期待された。
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