Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
●エナメル芽細胞の分化誘導条件の検討 (1)申請者は,マウス胎仔の歯胚からエナメル芽細胞を分離・培養し,エナメル芽細胞株の樹立に成功している.エナメル芽細胞株は,培養系で石灰化した結節を形成し,ラミニンを主体とした基底膜成分の調整品であるマトリゲルをscaffoldとしてヌードマウスの皮下に移植すると,自ら基質形成期エナメル芽細胞に分化してエナメル器様組織を形成する.移植した細胞株は,エナメル芽細胞のマーカー(アメロジェニン)を発現し,移植後20週でレントゲン不透過性が観察された.さらに移植後40週で,レントゲン不透過性の亢進がみられた. (2)歯再生用のscaffoldとして水酸アパタイト(HAP)と炭酸アパタイト(CO_3-AP)が有用か否かを検討するめ,本細胞株をアパタイト上で培養し,エナメル芽細胞の増殖および分化に与える影響を検討した.HAP上で培養したエナメル芽細胞は,7日目以降に増殖し,3週後では培養皿と差がなかった.また,エナメル芽細胞はHAP上で成熟したエナメル芽細胞の分化マーカーを新たに発現した. 以上により,マトリゲルとHAPは歯再生のscaffoldとして利用できる可能性が示唆された. ●特殊コラーゲン膜を用いたエナメルマトリックス誘導に関する検討 エナメル質を再生するには,上皮一間葉相互作用が必須と考えられる.その上皮一間葉相互作用を再現するため,コラーゲン膜をin vitroにおけるscaffoldに選択した.このコラーゲン膜は特殊なバブル処理で通気孔を変更でき,エナメル芽細胞株と当教室で樹立した不死化象牙芽細胞株の両面培養に最適な通気孔の大きさは15umであった.現在,コラーゲン膜に歯の形態を付与することによって,歯の形を再現できるか否かを検討中である.
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