EPMA元素マッピングからみた多方向荷重における象牙質面内異方性の解明
Project/Area Number |
18791548
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthodontic/Pediatric dentistry
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
坂井 幸子 (林 幸子) Niigata University, 医歯学総合病院, 医員 (70397131)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 歯学 / 生物物理 / 物性実験 / バイオメカニクス / 元素マッピング |
Research Abstract |
本研究では,非破壊試験方法のひとつである硬さによる評価を応用し,ヌープ硬さ試験法の変法ともいうべき新たな手法で,ヒト象牙質における力学的異方性について検索した.さらに共焦点レーザー顕微鏡を用いた形態的観察,化学組成の組織内分布についてはElectron Probe Micro-Analyzer (EPMA)解析を行い,元素の検出,定量分析およびマッピングを行い,象牙質面内異方性と微細組織レベルでの元素分布との関係を検討するため,以下の実験を行った. 上顎中切歯の矢状断を試料として用い(N=10),研磨および琢磨後,押込荷重25gf,負荷時間30秒,除荷後90秒後の測定条件のもと面内異方性の検索を行った. 力学試験の結果,歯冠方向に50%相当部位では根尖方向と口蓋側方向に高い値を示し,強化されていることが示された.0%相当部位すなわちCEJでは唇側方向から切縁方向へ30度の部位で著しく低い値を示した.この部位を共焦点レーザー顕微鏡にて観察すると,象牙細管の走向と圧痕長径がほぼ並行であることが認められた.また,根尖方向に75%相当部位では根尖方向と口蓋側方向へ30度の部位で高い値を示した.これをEPMA元素分析およびマッピングにて観察すると,試験部位周辺にわずかに高いCaおよびPの分布が認められた.以上より,象牙質の面内異方性は微細組織構造と無機質成分組成の組織内分布に密接に関与する結果として表出することが示唆された.
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)