Project/Area Number |
18791557
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthodontic/Pediatric dentistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
金子 和之 徳島大, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (40380026)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | Ni-Ti / 擬似口腔内 / 材質劣化 / 歯科矯正 / チタン合金 / フッ化物 / 腐食 |
Research Abstract |
本研究では、矯正歯科用チタン合金の擬似口腔内環境下における水素吸収と機械的性質の変化を定量化することを目的とした。 研究方法:試料は、矯正歯科治療に用いられる代表的なチタン合金ワイヤーとして、Ni-Ti・β-Tiを用いた。実際の口腔内は異種金属の存在によるガルバニック電流や微生物の産生する酸、歯磨剤に含まれるフッ素などが存在するので、擬似口腔内環境を再現するために、浸漬溶液は、A;人工唾液単独、B;人工唾液に歯磨剤濃度(950ppm)のフッ化ナトリウムを加えた溶液(計2種類)を用いた。上述のワイヤーとブラケットを用いて、矯正治療中の口腔内を再現しテフロン製試験管内にて浸漬試験に供した。浸漬時間、30・60・90・180日経過後に(計4回)評価した。 評価方法:浸漬実験後ワイヤーを小型万能試験機(オートグラフ:島津製作所)を用いて引張試験によって機械的性質の変化を評価した。また、試験後の試料を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、表面の変化について評価した。浸漬試験後の試料に吸蔵されている水素は昇温脱離ガス分析装置(EMD-WA1000S:電子科学株式会社)によって定量化することを試みた。 結果:引張試験によって機械的性質の有意な変化が認められたのはフッ化ナトリウムを加えた溶液に30日以上浸漬したNi-Tiワイヤーであった。また、前述の試料はSEMによる表面観察においても腐食が確認され、さらに、引張試験によって破断したワイヤーは、脆性破壊していた。浸漬試験後の試料に吸蔵されている水素は昇温脱離ガス分析装置(EMD-WA1000S:電子科学株式会社)によって定量化することを試みたが、吸蔵された水素が、移送中に放出されてしまうことがわかり定量には至らなかった。 考察:歯磨剤濃度のフッ化ナトリウムを加えた溶液に30日間浸漬したNi-Tiワイヤーは腐食と脆性破壊が確認された。この結果から、口腔内においてもNi-Tiワイヤーの材質劣化が考えられる。
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