CPP-ACPを応用した脱灰象牙質再建療法の新開発
Project/Area Number |
18791570
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthodontic/Pediatric dentistry
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
割田 幸恵 The Nippon Dental University, 生命歯学部, 助教 (50386257)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | CPP-ACP / 象牙質 / 再石灰化 / 脱会抑制 / 齲蝕 / 脱灰抑制 |
Research Abstract |
カゼインホスホぺプチド-非結晶性リン酸カルシウム複合体(CPP-ACP:リカルデント^<[○!R]>)を応用したエナメル質のみならず象牙質からもアプローチする齲蝕予防法、すなわち「脱灰象牙質再建療法」を新たに確立することを目指し、本研究を立ち上げた。本研究課題の目的はCPP-ACPならびにフッ素存在下での健全象牙質および齲蝕罹患象牙質に対する効果的な脱灰抑制あるいは再石灰化促進の条件を明らかにすることである。 昨年度の研究で、ウシ歯象牙質に対するCPP-ACP含有の「GC社製MIペースト^<[○!R]>」(以下MI)やフッ化物の効果はウシ歯エナメル質に比較して現れにくかったため、今年度はMIを応用する環境を検討した。(1)0.02%NaF溶液(90ppm)、(2)0.02%NaF溶液+MI、(3)蒸留水+MI、(4)コントロール(表面未処理)の4条件で処理した試料をリンとカルシウム濃度の低い脱灰液(0.1M乳酸、0.1M乳酸ナトリウム、1mM CaCl_2、0.6mM KH_2PO_4:pH5.3)に浸漬するpHサイクリング実験を行い、偏光顕微鏡やマイクロラジオグラム等で観察した。この環境では、ウシ歯象牙質において、フッ化物単体またはフッ化物とMIを併用した処理を行うことによる脱灰抑制効果が確認された。フッ化物単体使用の方が高い石灰化度を示し、再石灰化に有利な状況が考えられたが、MIの存在により表層部での脱灰抑制効果が認められ、MIのミネラル供給源としての役割が象牙質でも示唆された。フッ化物とMIの併用に際しては、フッ素濃度を高くすることで再石灰化度は向上するであろうと考えられる。 以上のことから、CPP-ACPがフッ化物との併用により象牙質に対しても脱灰抑制効果を持つことが示唆され、その応用環境(pHやイオン濃度等)をさらに検討することで、CPP-ACPを応用した再石灰化象牙質による新たな齲蝕予防法の確立が期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)