Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に対する口腔内装置の治療効果予測因子として,食道内圧陰圧値(Pes)と経鼻持続的陽圧呼吸療法(nCPAP)利用時の処方圧(P_<nCPAP>)が有効であるかにつき検討することとした。nCPAP治療を開始しているOSAS患者35名を対象とした。Pesの測定とP_<nCPAP>の決定は,平成18年度中に終了している。nCPAP治療を中断し,nCPAPの効果を排除した後に口腔内装置を装着,下顎位の前方調節終了後に装置装着状態で終夜ポリグラフを採得した。PesおよびP_<nCPAP>の治療効果予測能の評価には,ROC曲線および曲線下面積(AUC)を用いた。口腔内装置装着により無呼吸低呼吸指数(Apnea Hypopnea Index;AHI)は有意に減少した(p>0.001)。治療によりAHIが,5未満かつ初診時の50%以上減少した者を治療反応者とみなす場合,AUCは0.72(Pes),0.76(P_<nCPAP>)となった。最適カットオフ値は10.5cmH_2O(Pes:感度/特異度=76/69),12cmH_2O(P_<nCPAP>:感度/特異度=90/56)であった。さらにPesおよびP_<nCPAP>との間には有意な正の相関が認められた(Y=0.184X+6.41,r=0.74,P>0.05)。以上より、PesおよびP_<Ncpap>はともに口腔内装置の予測因子となりうることが判明した:初診時Pes値が12cmH_2O未満,またはP_<nCPAP>が10.5cmH_2O未満であるOSAS患者を対象にすることにより,口腔内装置の治療成績は向上すると判断された。
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