Project/Area Number |
18791614
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social dentistry
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
恒石 美登里 岡山大, 医歯(薬)学総合研究科, 助手 (50304324)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 膿栓 / 口臭 / 電子顕微鏡 / 揮発性硫黄化合物 / 16S rDNA |
Research Abstract |
膿栓をもつ者に他覚的な口臭があることは,経験的に知られている。しかし,膿栓と口臭との関連性は科学的に証明されていない。そこで本研究の目的は膿栓の表面の観察および構成する細菌を特定することで,膿栓と口臭との関連性を明らかにすることとした。 口臭を主訴に来院し,同意の得られた6名の膿栓を調査した。採取した膿栓からDNAを抽出後,PCR法で増幅を行い電気泳動により16S rDNAに相当するバンドを回収した。大腸菌ベクターへ挿入後クローニングした16S rDNAにより遺伝子配列を決定後,菌種の同定を行った。また25歳男性の膿栓を滅菌キュレットで採取後,固定処理を行い乾燥後,白金で金属膜蒸着を行い走査型電子顕微鏡(S-900,日立製作所)で観察を行った。 採取した膿栓は白色から薄い黄色を呈しており,表面は滑沢で米粒のような形状をしていた。扁桃腺の陰窩から膿栓を採取した際には,出血や痛みなどの臨床症状も認めなかった。走査型電子顕微鏡で,表層を拡大してみると菌が絡みあって構成されている様子が確認できた。膿栓表層をさらに倍率をあげて確認すると,球菌が多く観察された。膿栓を半分に切断した横断面では,球菌はほとんど見られずスピロヘーター様の細菌や桿菌が多く観察された。膿栓を構成する菌の同定結果から,6名全員一致して検出された属は,Prevotella属であった。全員から一致して検出される菌種はなかった。また,6名の膿栓の全てに揮発性硫化物を産生する細菌が含まれていた。この結果から,膿栓が口臭の原因物質を産生し,口臭の原因となりうることが示唆された。また,電子顕微鏡による観察から,膿栓の表層には好気性や通性嫌気性の細菌が分布し,膿栓の内部に偏性嫌気性菌が存在することが想像され,膿栓をつぶすとにおいがする理由の一端が明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)