Project/Area Number |
18791623
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social dentistry
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
戸田 真司 Kanagawa Dental College, 歯学部, 講師 (00329202)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 齲蝕予防 / 超音波 / フッ化物 / ハイドロキシアパタイト / 漏洩ラム波型トランスデューサ / 厚み振動型トランスデューサ / フッ化ナトリウム |
Research Abstract |
本年度の研究では、口腔内での限られた空間で、低電圧で複数の周波数帯での動作が可能な漏洩ラム波トランスデューサの動作特性を検証し、ハイドロキシアパタイト(以下HAとする)プレートへのフッ化物取り込み実験を実施することにより、in situ modelへの発展を検討した。 HAプレートを超音波照射の有無による2つのテストグループに分け、両グループ共にNaF溶液(9000 ppm F)へ3分間浸漬した。超音波作用グループには、漏洩ラム波トランスデューサに信号発生器から11.7MHz、16Vの正弦波を印加することにより、HAプレートの試験面に超音波が照射されるように配置した。浸漬処理を施したHA試験片のフッ化物イオン濃度を基にして、HAプレートの単位面積当たりのフッ化物取り込み量が得られた。統計処理には、Student's test用い、グループ間の有意差検定を行った。 続いて、漏洩ラム波トランスデューサを用いた超音波照射によるフッ化物取り込み量の増加率を求め、Mann-Whitney testにて、昨年度の研究で得られた厚み振動型トランスデューサを用いた時のフッ化物取り込み量の増加率との比較を行った。 超音波照射下における9000 ppm FのNaF溶液中のフッ化物取り込みは、超音波非照射グループよりも有意に大きいものであり(p<0.001)、超音波照射をしない場合よりもフッ化物取り込みが116.8±19.3%増加した。また、漏洩ラム波トランスデューサによる超音波照射下では、厚み振動型トランスデューサによるフッ化物取り込み増加率(52.0±15.4%)よりも有意に大きい値を示した(p<0.01)。 漏洩ラム波トランスデューサへの低電圧印加での超音波による作用は、厚み振動型トランスデューサと同様に人体への安全性という点でも優れた特徴を有している。また、漏洩ラム波トランスデューサはその印加される電気信号の周波数に応じて焦点距離を変化することが可能であることからも、今回の実験結果と合わせて口腔内環境を想定したin situ modelへの発展を十分に期待できるものと考えられる。
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