Project/Area Number |
18791706
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical nursing
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
大隅 香 St. Luke's College of Nursing, 看護学部, 助教 (70407625)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 農村部 / 在日外国人女性 / 国際結婚 / エンパワーメント |
Research Abstract |
国際結婚は20年前と比べ激増しており各地で国際化が進んでいる。特に農村部では嫁不足によりアジア諸国から多くの女性たちが来目し慣れない異国の地で妊娠・出産・子育てをしながら生活を築いている。今回の研究はこの女性たちが経験する家族関係における様々な困難を明らかにする事と困難のためにパワーレスになった女性が再びパワーを得るためにはどのような支援が必要であったのかを特に同胞の支援を中心に明らかにすることを目的とした。農村部では夫の両親との同居生活が一般的であり、来日当初は日本での生活に慣れることのみならず、新しい家族との生活に適応することが難しい。また結婚の形態によって抱える困難さの度合いに違いが出てくる事などが明らかとなった。日常生活では家族からは尊重をされない扱いを受ける事も多く、常に夫の両親たちに気を遣った窮屈な生活を送っている事などが明らかとなった。 しかしながら、仲間に紹介され仕事に就くことにより自由なお金を得る事は、様々な紆余曲折がある中でもパワーレスからの脱却には必要なものであった。また国際交流を目的とした活動も外国人女性同士が知り合い交流を深めるきっかけになっている事や協力を求める女性たちの窓口にもなっていた。様々な活動に参加することは家庭生活以外の時間を持つことになり、日常の窮屈な生活からの気晴らしにもなっていた。自分たちが経験してきた同じ苦しみを経験して欲しくないという思いから支援を求める仲間への協力も惜しまず、さらには他者の役に立っているということが自分の存在価値を認識する事にもなり、本来の自分がもっていた本当の力を取り戻すきっかけになっていることがわかった。 現在まだ分析を続けている段階ではあるが、自主的な活動が在日外国人女性たちの心身の健康を維持する上で大きく貢献していることが示唆され、これは全国で広がる多文化共生社会において重要な意味を成すものと思われた。
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