Project/Area Number |
18800027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
西木 禎一 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70423340)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | シナプス伝達 / 神経伝達物質 / カルシウムイオン / シナプトタグミン / シンタキシン / 神経伝達物質放出 / SNARE |
Research Abstract |
シナプス小胞の開口放出は、カルシウムセンサーの最有力候補シナプトタグミン1と、膜融合装置SNAREによって引き起こされると考えられているが、「どのようにしてシナプトタグミン1がSNAREによる膜融合を引き起こすのか」は不明である。シナプトタグミン1とSNAREの一つであるシンタキシン1の結合の生理的意義を明らかにする目的で、本年度は両者の結合の生化学的性状を調べシンタキシン1のシナプトタグミン1結合部位を同定し、その部位の変異が伝達物質放出に及ぼす影響を検討した。ラット脳から可溶化したタンパク質を免疫沈降したところ、シナプトタグミン1とSNAREとの結合が観察され、その結合量はカルシウムイオン(Ca^<2+>)の有無で差がなかった。組替えタンパク質同士での結合実験においても、脳から可溶化した場合と同様にCa^<2+>非依存性の結合が観察された。これらの結果は、Ca^<2+>流入前の神経終末においてシナプトタグミン1がSNAREに直接結合する可能性を示しており、我々の仮説を支持する。次に、シナプトタグミン1との結合に関わるシンタキシン1の領域を明らかにするために、カルボキシル末端に点在するグルタミン酸(E)あるいはアスパラギン酸(D)に着目し、それぞれをグルタミン(Q)あるいはアスパラギン(N)に置換した。E224Q/E228Qの二重変異を導入したシンタキシン1ではシナプトタグミン1への結合が消失した。このことから、シナプトタグミン1への結合にはシンタキシン1の224番目と228番目のグルタミン酸が重要であることが明らかとなった。E224Q/E228Q変異シンタキシン1を初代培養神経細胞に発現させ、神経伝達物質放出に対する影響を電気生理学的に解析した。
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