Budget Amount *help |
¥1,180,000 (Direct Cost: ¥1,180,000)
Fiscal Year 2007: ¥620,000 (Direct Cost: ¥620,000)
Fiscal Year 2006: ¥560,000 (Direct Cost: ¥560,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,ヒトの言語を用いた意味処理過程の基盤となる心的辞書機構における意味処理機能に関する認知モデルを構築することにあった.具体的には,ヒトの脳内に仮定される心的辞書において,熟語を構成する漢字(e.g.,病)を共有する近傍語群(e.g.,病院,病気)の意味表象ネットワークが,どのように体制化されているのかを明らかにするために,漢字一字を手がかりとする熟語の想起調査(近傍語想起調査)を実施し,熟語の意味的特性に関するコーパスを作成することを目的とした. 近傍語想起調査では,教育漢字1,006字を対象として,これらの各漢字を手がかりとして,その漢字を熟語の前位置あるいは後位置に含む近傍語を連想する近傍語想起課題を実施した.平成19年度は,平成18年度に実施した調査の規模を対象者1200人に拡大することによって,教育漢字1,006字の中から,熟語の前と後のいずれにも出現しうる600字についてデータを収集した。調査参加者は,集団で調査に参加した.調査参加者の語彙知識水準を一定に保つために,調査とは別に読みの能力テスト「百羅漢」(近藤・天野,2000)を実施した(平均52.5点). この調査結果に基づき,各漢字ごとに,前と後の呈示位置別に,想起された近傍語の一覧表を作成した.この一覧表によって,特定漢字を前位置または後位置に含む近傍語群について,想起頻度と近傍語の種類数が参照可能となった.今回の一覧表は,熟語の前と後の両位置に利用される漢字の中で,教育漢字1,006字に含まれる漢字の大部分を網羅的に調査した結果に基づくために,単語の意味処理を検討するための心理実験用の材料一覧表として利用できる.
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