レーザアブレーションを利用した新しい消火技術に関する研究
Project/Area Number |
18810001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social systems engineering/Safety system
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
鳥飼 宏之 Hirosaki University, 大学院・ 理工学研究科, 准教授 (50431432)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,360,000 (Direct Cost: ¥1,360,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥860,000 (Direct Cost: ¥860,000)
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Keywords | 火災 / 消防 / レーザ消火 / Edge flame / 拡散火炎 / レーザアブレーション / 爆風 / 衝撃波 / ブラスト波 |
Research Abstract |
高出力のパルスレーザを固体表面に照射すると,固体がレーザエネルギを吸収し爆発的に溶融・蒸発するレーザアブレーションが生じる.このとき衝撃波と高速気流,高温ガスそして乱れを形成する.本研究はレーザアブレーションを利用した拡散火炎の新しい消火法について検討し,その消火特性の解明を目的とした.これまで単一パルスでレーザ消火実験を行っていたが,レーザアブレーションの影響する空間範囲は投入するレーザエネルギの大きさに依存して限定的であることがわかっている.そこで本年度はレーザの繰り返し発振機能を用い,レーザ焦点を空間的に移動することでレーザアブレーションを多点形成し,単一パルスでは消火不可能な火炎基部幅の大きな拡散火炎の消火について検討を行った.火炎はアクリルとメタンガスを使用して形成した.レーザ焦点の移動は光学系を電動スライドレール上に構築し移動させることで行った.レーザ発振は20Hzの繰り返し,エネルギ:200mJ/pulse,焦点距離:100mmで行った.この条件で火炎基部が約100mmの幅を有するガス火炎の消火に成功した.そして火炎基部幅が30mmのアクリル上の火炎の消火にも成功した.そしてガス火炎を消火対象とした場合,火炎基部とレーザ集光位置が近ければ近いほど消火能力が増加することがわかった.それに対して,固体燃料で形成された拡散火炎の多点形成レーザ消火の場合,火炎基部とレーザ集光点との距離が10〜13mmとなる位置でレーザ消火能力が最大となることがわかった.レーザエネルギを200mJとした場合,レーザアブレーションによって形成されるブラスト波は半径10mm程度しか影響しないため,その距離以上に離れた位置でレーザ消火の能力が最大となったのは,レーザアブレーションによって形成される乱れ影響によるものと考えられる.
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)