Project/Area Number |
18810031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Risk sciences of radiation/Chemicals
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
月本 光俊 理科大, 薬学部, 助手 (70434040)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,780,000 (Direct Cost: ¥2,780,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,390,000 (Direct Cost: ¥1,390,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,390,000 (Direct Cost: ¥1,390,000)
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Keywords | 放射線 / ホルミシス効果 / 自己免疫疾患 / 免疫学 / T細胞 |
Research Abstract |
これまでに自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス様モデルマウス(MRL-lpr/lpr)において低線量放射線照射による病態改善および寿命延長効果が報告されている。低線量放射線照射による病態改善機構には、異常T細胞の減少が一因として考えられているが、その機序は未だ明らかとなっていない。また病態の発症および改善に重要な異常T細胞の性状および機能も未だ詳細は不明である。そこで、異常T細胞の新規分離系を確立し、異常T細胞の性質と機能、さらに低線量放射線照射による影響について検討することを目標とした。 MRL-lpr/lprマウス(5〜30週齢)から脾臓細胞を調製し、フローサイトメーターを用いて異常T細胞(CD3^+CD4^-CD8^-B220^+)の発現増加時期および低線量放射線照射による影響を検討した。その結果、異常T細胞は照射開始時期から増加しないことが明らかとなった。次に、脾臓細胞より異常T細胞の単離を試みた。脾臓細胞を調製後、モノクローナル抗体および磁気ビーズを用いて異常T細胞以外の細胞を全て標識し、標識された細胞を磁気カラムにより取り除いた。フローサイトメーターによりカラムを通過した細胞中のCD3^+CD4^-CD8^-B220^+の純度を検討した結果、90%以上が異常T細胞であることを確認した。この異常T細胞の膜抗原の発現を検討した結果、CD3^+CD4^-CD8^-TCRαβ^+TCRγδ^-CD40L^-B220^+CD19^-CD38^-CD40^-であることが明らかとなった。単離した異常T細胞においてIL-6産生を測定した結果、IL-6の産生が認められた。さらに、照射マウスの異常T細胞では産生能が低下していることが明らかとなった。 以上より、照射により異常T細胞の細胞数の増加が抑制され、異常T細胞のサイトカイン産生能も低下することが示された。今後は、異常T細胞の機能抑制の原因を解明する予定である。
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