現代イスラーム世界における聖典クルアーン(コーラン)解釈者-その世俗化・大衆化-
Project/Area Number |
18820030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Religious studies
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
大川 玲子 (黒宮 玲子) Meiji Gakuin University, 国際学部, 専任講師 (50434189)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,820,000 (Direct Cost: ¥2,820,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,410,000 (Direct Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,410,000 (Direct Cost: ¥1,410,000)
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Keywords | イスラム / イスラーム / コーラン / クルアーン / 聖典 / 解釈 / 現代 / 知識人 |
Research Abstract |
研究計画に記したように,前年度までに収集した文献の精読を継続して,分析や情報の整理を行い,かつ海外出張も2件行った。 文献の精読は,現代アメリカの女性クルアーン解釈者たちに関する文献を中心に行った。特にアミナ・ワドゥドを中心に,バラザンギやバルラスなどの解釈書の背景にある,多様な文化的出自(アフリカ系や中東からの移民)に着目し,分析を行った。このなかで,「黒人奴隷の子孫」であるワドゥドがイスラームに平等という真理を見出した過程について解明することができたと考えている。その成果は「アミナ・ワドゥドとクルアーン(コーラン)」というタイトルで現在,査読中(『イスラム世界』)であり,その公表が待たれている。 またニューヨークに2007年7月に出張し,マルコムX・モスク,ファルーク・モスクなどを訪問,アメリカ都市部のイスラームの動向を視察し,文献を収集した。そこから,911以降イスラーム教徒は出自の相違を乗り越えた連帯を模索しつつあること演確認された。またこの実地調査は,上記のワドゥドのクルアーン解釈の理解に役立った。 さらにウズベキスタン(タシケント・ブハラ・サマルカンド)に2007年10月に出張し,ジュマ・モスク図書館,ミール・アラブ・マドラサなどを訪れた。特にジュマ・モスク図書館にて世界最古のクルアーン写本の視察や,ブハラの古い市場にてクルアーン写本の収集などを行い,現地でのクルアーンの扱われ方の状況を確認することができた。 以上を通して,中東以外の地域におけるイスラームやクルアーン解釈の現状を分析し,新しい潮流についての考察を深めることができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)