出土木製品の用材分析に基づく江戸の森林資源利用史の研究
Project/Area Number |
18820035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Archaeology
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鈴木 伸哉 Waseda University, 人間科学学術院, 助手 (60434338)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,230,000 (Direct Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2007: ¥510,000 (Direct Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2006: ¥720,000 (Direct Cost: ¥720,000)
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Keywords | 江戸 / 江戸時代 / 森林資源 / 身分と階層 / 遺跡出土木製品 / 樹種 |
Research Abstract |
おもに東京都内の遺跡から出土した木製品の用材分析に基づき、近世江戸の森林資源利用史の研究をおこなった。 新宿区若葉三丁目遺跡では、18世紀-19世紀の木製品および建築材286点の樹種を同定した(鈴木伸哉・能城修一.2008.新宿区若葉三丁目遺跡より出土した木製品の樹種.「若葉三丁目遺跡」.首都圏不燃建材公社・(株)四門.242-248.)。同区法光寺跡では17世紀後半から19世紀後半の木棺材および数珠玉などの副葬品334点の樹種を同定した(鈴木伸哉・能城修一.2008.新宿区若葉三丁目遺跡より出土した木製品の樹種.「法光寺跡川」.岡三リビック(株)、編.81-87.)。また墨田区肥前平戸新田藩下屋敷跡・錦糸町駅北口遺跡・江東橋二丁目遺跡から出土した木製品および土木材488点の樹種を同定した(鈴木伸哉・能城修一.2007.遺構構築材・出土木製品の樹種.「肥前平戸新田藩下屋敷跡」.東京簡裁墨田分室埋蔵文化財調査会,編.147-158.)。 また、東京都中央区日本橋一丁目遺跡から出土した17世紀-19世紀の建築材約2,000点の樹種を同定し、江戸の商業の中心地における建築用材の変遷について明らかにした。 これらの成果により、近世江戸における森林資源、とくに木材の利用には、時期的変遷や身分制度・階層差の反映を読み取ることが可能であり、またそうした観点から検討をおこなうことにより、都市における資源利用の歴史を詳細に復原し得ることを示した。 その他に、中世以前および他地域の遺跡から出土した木製品・木材の樹種を同定し、報告した。新宿区市谷仲之町遺跡から出土した炭窯の炭化材55点、奈良県葛城市飯豊天皇埴口丘陵周濠から出土した倒木3点や、埼玉県深谷市花小路遺跡、群馬県伊勢崎市田中田遺跡から出土した古代の柱材がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)