Project/Area Number |
18830013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social psychology
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Research Institution | Kochi University (2007) University of Tsukuba (2006) |
Principal Investigator |
日比野 桂 Kochi University, 人文学部, 講師 (90431668)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,360,000 (Direct Cost: ¥1,360,000)
Fiscal Year 2007: ¥910,000 (Direct Cost: ¥910,000)
Fiscal Year 2006: ¥450,000 (Direct Cost: ¥450,000)
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Keywords | 個人特性 / 日常的な腹立ち / 怒り経験 / 鎮静化過程 / 腹立ち |
Research Abstract |
本年度は、まず昨年度に引き続き、「特性怒り」、「自己愛」、「完全主義」、「抑うつ」などの個人特性が怒り経験とその後の鎮静化過程に与える影響について検討した。約250名に対して調査を実施し、分析した結果、プライドの損傷や道義違反など心理的な被害感に関して、個人特性の影響が強いことが示された。また、怒りをますます高める肥大化の認知と「自己愛」、「完璧主義」との間に正の相関が認められた。自己主張性と優越感・有能感は、客体化と終息化と正の関連が示された。行動に関しては、「特性怒り」が怒りを表出する行動と、「完璧主義」が物への転嫁や逃避・回避と正の相関があった。また自分の行動に漠然とした疑いを持つ傾向が「怒りの対象以外に自分の怒り感情や意識を向ける行動」と、注目・賞賛欲求が「怒りの攻撃的な表出」と、優越感・有能感が「怒りの対象に対する行動」と正の関連が見られた。 さらに、日常的な腹立ち経験に関して、日誌法を用いた調査を行った。22名に対して調査を行い、1週間という期間内での腹立ち経験について回答を求めた。個人特性や強い怒りを感じた経験との関連を検討した結果、自己愛や完璧や高い理想を追求する傾向が腹立ち経験の多さと正の関連、失敗を気にする・自分の行動に疑いを持つ傾向が、腹立ち経験の多さと負の関連があることが示唆された。また強い怒りを抱いた時、怒りをますます高める肥大化の認知や、相手やその経験を避けようとする行動が結果的に日常的な腹立ちの多さにつながっている可能性が示された。
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