Project/Area Number |
18830085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Economic theory
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
小川 貴之 Osaka University of Economics, 経済学部, 講師 (40434782)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 世代重複経済 / 所得再分配 / 世代間格差 / 不況 / 有効需要不足 / 非自発的失業 |
Research Abstract |
「Distribution in an Overlapping-Generations Economy」 本稿は、世代重複モデルを用いて、国債発行や社会保障システムなどの世代間所得再分配政策が経済の消費分布・厚生分布・資産分布・所得分布に与える影響を分析した。国債発行や社会保障システムの導入は、充分に小さな規模では世代間の消費格差および厚生格差を縮小させるが、その規模が大きくなると逆に世代間の消費格差および厚生格差を拡大させることが示された。また、これらの政策に応じて、相対資産および相対所得の時間経路は、釣鐘型と単調増加型のいずれかに従うことも示された。現在の日本では、不況期に大量発行した国債や、少子高齢化に伴う社会保障システムの拡充が様々な議論を生んでいるが、それらが招く世代間格差の拡大縮小といった分布上の性質を分析し、新たなる政策含意を導き出した点で本稿の貢献は大きい。 本稿は、関西マクロ経済研究会(2008年1月25日)で報告され、また日本経済学会春季大会(2008年6月1日)にても報告される予定である。
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