Project/Area Number |
18840018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
若槻 聡 Kanazawa University, 自然科学研究科, 助教 (10432121)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,350,000 (Direct Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,350,000 (Direct Cost: ¥1,350,000)
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Keywords | ジーゲルカスプ形式 / 次元公式 / 跡公式 / 代数学 / 整数論 / 保型形式 |
Research Abstract |
本研究の目的は,主要な数論的離散群に関するジーゲルカスプ形式の空間の明示的次元公式を与えることにより,ジーゲル保型形式の空間の構造を研究することであった。我々は解析的な手法であるセルバーグ跡公式によって明示的次元公式を研究している。今年度は跡公式の一般論であるアーサー跡公式を学ぶことによって,アーサー跡公式の手法やアイデアを,従来の研究に積極的に取り入れた。 一つの成果として,二次のジーゲルカスプ形式の場合に,アーサーのトランケイションを我々の従来の計算で解釈して,跡公式の計算に応用することができた。我々の次元公式の計算は,アーサーのトランケイション作用素でカットし過ぎた部分を,丁寧に修正していると解釈することができる。明示的跡公式の計算に現れる,実素点の軌道積分の明示的計算をすることができた。これは,次元公式の一般化である明示的跡公式に向けた一つの大きなステップとなっている。 もう一つの成果として,アーサーの閉公式と我々の次元公式から,主合同部分群について二次の実シンプレクティック群の大きな離散系列表現に関連したカスプ形式の空間の次元を決定した。二次の実シンプレクティック群は離散系列表現として正則と大きいの二つのタイプを持つ。我々の言う二次のジーゲルカスプ形式の空間とは正則離散系列表現に関連した空間となっている。正則の場合と大きいの場合のカスプ形式には,同じL関数をもつもの同士の対応があることが知られている。応用として,フルモジュラー群の場合に次元公式の比較によって,その対応を具体的に調べることができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)