高活性金属エノラートによる炭素ーヘテロ元素結合のSN2求核置換反応の開発
Project/Area Number |
18850010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
畠山 琢次 京大, 化学研究所, 助手 (90432319)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 有機化学 / バイオマス |
Research Abstract |
高活性マグネシウムエナミドを用いて,溶媒,温度,濃度などの条件を検討した結果,2級のフッ化アルキル及び2級のアルキルトシラートに対するSN2反応が効率的に進行することが明らかとなった.エナミドの窒素上置換基としてはN,N-ジメチルアミノエチル基が最も良い収率を与えた.また,E2脱離を経て得られるオレフィンはアルキルトシラートを用いた場合ほとんど得られなかった.これは,糖由来のアルキルトシラート誘導体を用いる上で重要な知見である. これら実験化学的検討と平衡してDFT計算による反応機構解析を行った.準備段階としてマグネシウムエナミドのSN2反応に先駆けて見出した,インジウムエノラートのアルキンに対する付加反応の解析を行ったところ,インジウムとアルキンのπ錯体の形成に引き続く,8中心の協奏的な炭素-炭素結合生成が,本反応の反応径路として妥当であることが明らかとなった.マグネシウムエナミドとアルキルトシラートの反応に置いてもトシル基がマグネシウムに対し配位することで錯化し,そこから分子内で反応が進行していることが示唆されるが,SN2機構及びマグネシウムエナミド単量体を想定すると遷移状態に大きなひずみがかかることが明らかとなったため,マグネシウムエナミド2量体を計算のモデルとした今後の検討が必要である.
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Report
(1 results)
Research Products
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