光変調差分テラヘルツ時間領域分光法の開発とイオン液体-溶質分子系の局所構造の解明
Project/Area Number |
18850011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 晃司 Osaka University, レーザーエネルギー学研究センター, 特別科学研究員 (70432507)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,620,000 (Direct Cost: ¥2,620,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,310,000 (Direct Cost: ¥1,310,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,310,000 (Direct Cost: ¥1,310,000)
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Keywords | テラヘルツ波 / イオン液体 / 極短パルスレーザー / 局所構造 / 液体構造 / 分子間振動 / フェムト秒レーザー / 光変調 / 超高速ダイナミクス |
Research Abstract |
イオン液体の電場変調をテラヘルツ時間領域分光法に組み込むためには、外部から電圧を印加しなければならない。そのためには、テラヘルツ波を透過する電極および基板が必要となる。このような電極を見つけることによって、高感度に差分テラヘルツ時間領域分光測定を行うことが可能となる。また、可視領域においても透明な電導性基板であれば、電場でイオン液体を偏向させて光変調テラヘルツ測定を行うことが可能となる。そこで、今年度は、市販されているITO透明電導性PET基板(厚さ:125μm)のいくつかについてテラヘルツ透過特性を測定し、テラヘルツ波の透過実験に使用できるかどうかを調べた。 PET基板(ITO膜なし)のテラヘルツ領域の吸収スペクトルでは、95cm^<-1>付近を中心とするブロードな吸収バンドと137cm^<-1>のシャープなバンドがあらわれる。これらのバンドの吸収によって、PET基板(厚さ125μm)のテラヘルツ領域の振幅透過率は高周波数側で低くなる。しかし、3〜160cm^<-1>の周波数領域で40%以上の振幅透過率を持っているため、市販されているPET基板をテラヘルツ波透過測定の窓基板として使用することが可能であることがわかった。ITO電導性PET基板(厚さ:125μm)のテラヘルツ領域の振幅透過率では、最も表面抵抗の小さい基板(表面抵抗45Ω、厚さ140nm)でも10%以上の振幅透過率を持っており、ITO導電性PET基板をテラヘルツ波の透過測定で利用することができることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)