Project/Area Number |
18860006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
諏訪 智之 Tohoku University, 未来科学技術共同研究センター, 助教 (70431541)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,720,000 (Direct Cost: ¥2,720,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,360,000 (Direct Cost: ¥1,360,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,360,000 (Direct Cost: ¥1,360,000)
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Keywords | トンネル絶縁膜 / ストレス誘起リーク電流 / 原子オーダ平坦化 / ビット不良評価 |
Research Abstract |
MOSFETの高性能化のためには、薄膜かつ高信頼性を有するゲート絶縁膜形成技術の開発が必要不可欠である。特にフラッシュメモリに用いられるトンネル絶縁膜は薄膜化が停滞しており、フラッシュメモリの高性能化のためにも薄膜化は必須課題である。平成19年度は、トンネル絶縁膜形の開発課題に対して、(1)100万個規模のゲート電流の統計評価による異常ゲート電流の挙動を調べ信頼性向上のための指針を得る、(2)ゲート絶縁膜/シリコン界面を原子オーダーで平坦化し信頼性の向上とMOSFETの高性能化を目指す、以上の点に注力し研究を実施した。(1)については、大規模ゲート電流評価TEGを用いて、100万セル規模で膜厚7.7nmの熱酸化膜のゲート電流について温度特性を評価したところ、異常なゲート電流の流れるセルでは測定温度に対してゲート電流がランダムに増減することを明らかにした。同様の現象を従来のゲート電流評価で捕らえることは極めて困難であり、比較的簡易なTEGでフラッシュメモリの信頼性において問題となる現象を見出したことは非常に重要な成果である。(2)については、Si(100)面ウェハをAr雰囲気中1200℃で熱処理を行うことにより、ウェハ表面がSi原子1層(0.135nm)のステップと凹凸の無いテラスから形成される原子オーダーで平坦な表面を実現した。得られた原子オーダー平坦表面を従来の熱酸化法により酸化膜を形成すると、酸化膜/シリコン基板界面が荒れてしまうのに対し、酸素ラジカルにより形成した酸化膜/シリコン基板界面は原子オーダーの平坦性を保つことを明らかにした。さらに、原子オーダー平坦とラジカル酸化膜により作製したMOSデバイスの絶縁耐圧特性を評価した結果、耐圧の向上とばらつきの抑制に有効であることを明らかにした。これらの成果はMOSFETの信頼性向上とともに高電流駆動能力化へ貢献するものである。
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