チタン系バイオマテリアルの特異な熱物性による新機能化
Project/Area Number |
18860011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
仲井 正昭 Tohoku University, 金属材料研究所, 助教 (20431603)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,820,000 (Direct Cost: ¥2,820,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,410,000 (Direct Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,410,000 (Direct Cost: ¥1,410,000)
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Keywords | 生体材料 / チタン合金 / 熱膨張 |
Research Abstract |
近年、生体用金属材料の分野では、機械的性質のみならず、低弾性率機能および超弾性機能などの機能性も兼ね備えたβ型チタン合金の研究開発が精力的に行われている。当研究室において開発された生体用β型チタン合金Ti-29mass%Nb-13mass%Ta-4.6mass%Zr合金(TNTZ)の基礎熱物性を調べる中で、冷間圧延材において、加熱に伴う膨張がほとんどない、あるいは加熱により膨張せず収縮するといった特異な熱膨張特性を示す場合があることを見出した。この特性を制御することができるようになれば、TNTZに新たな付加価値を付与することとなり、熱的な形状変化を嫌う精密医療用デバイスなどへの応用も期待される。そこで、本研究では、TNTZの特異な熱膨張特性の発現条件の明確化およびその機構解明を目的としている。 本年度は、以下の成果を得た。 (1)圧下率90%の冷間圧延を施したTNTZの圧延方向(RD)およびそれに対して垂直方向(TD)の熱膨張特性を調査した。その結果、RDには加熱とともに収縮し、TDには冷間圧延を施していないTNTZよりも大きく膨張する傾向が認められた。 (2)圧下率90%の冷間圧延を施したTNTZの繰返し加熱および冷却におけるRDの熱膨張特性を調査した。その結果、473Kまでの温度変化に対しては特異な熱膨張特性の可逆性が認められたが、それ以上の温度では、一度でも加熱すると特異な熱膨張特性が消失した。 (3)冷間圧延を施したTNTZでは、RDに[110]βの集合組織の形成が認められた。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)