Budget Amount *help |
¥1,410,000 (Direct Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2007: ¥190,000 (Direct Cost: ¥190,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,220,000 (Direct Cost: ¥1,220,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,バイオミメティックやバイオミネラリゼーション概念を導入した環境調和プロセスにより,超はっ水/超親水デザインテンプレートを化学反応場とする基板上に,構造制御した機能性ナノ・マイクロ結晶を作製することである。本年度は特に,超はっ水/超親水デザインテンプレートを評価すること,および二次元構造制御した酸化物結晶薄膜の作製に注力した。 はじめに,はっ水/親水表面でのゲル溶液および前駆体溶液の吸着特性を確認した。デバイス化を見据えた基板として採用したサファイア単結晶の場合,未処理の基板表面ではゲル溶液および前駆体溶液が完全に濡れ広がるため,それら溶液のデザイン化は不可能であった。しかし,フルオロ系あるいはアルキル系の官能基を選択的に導入し,はっ水/親水パターンを作製することで,上記溶液のデザイン化を達成できた。ポリエチレンテレフタレートなどの高分子基板表面でも,同様のゲル溶液および前駆体溶液のデザイン化に成功した。フルオロ系とアルキル系官能基を導入した場合の表面吸着特性を観察したところ,フルオロ系官能基導入がより良好なパターニング結果を示すことがわかった。 つぎに,超音波ミスト発生器から発生するマイクロミストを利用し,親水基板表面にマイクロミストを吸着させ,結晶化した。親水表面を用いることで,結晶薄膜を簡易作製することに注力した。マイクロミスト法で結晶育成できなければデザイン化できないため,評価が容易な薄膜形状で酸化物結晶育成を実施した。リン酸イオン水溶液とカルシウムイオン水溶液のマイクロミストを150〜300℃に加熱した基板表面に交互に照射した。成膜後ではなくミスト照射時に基板加熱することで,結晶性の大幅向上が見込める。上記ミスト照射により,サファイア基板表面に,リン酸カルシウム系結晶薄膜の成長に成功した。
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