イオン照射による半導体表面微細セル構造の自己組織化的形成
Project/Area Number |
18860082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
新田 紀子 高知工科大, 工学部, 助手 (80412443)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,650,000 (Direct Cost: ¥1,650,000)
Fiscal Year 2007: ¥610,000 (Direct Cost: ¥610,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥1,040,000)
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Keywords | GaSb / InSb / Ge / イオン照射 / 点欠陥 / 自己組織化 / TEM / SEM |
Research Abstract |
III-V族化合物半導体GaSb, InSb, 元素半導体Geに液体窒素温度でイオン照射すると表面にナノオーダーのセル構造が自己組織化的に形成される。形成される構造は直径が50nm、深さ250nm、壁の厚さ10nmのセルの集合体である(GaSb-60keVSn^+,dose=10^<15> ions/cm^2の場合)。観察されたセル構造は現在のところGaSb, InSb, Geにしか見出されていない。なぜGaSb, InSb, Geにしか形成されないのか?これまでの実験よりセルの形成はイオン照射によって固体内に導入される点欠陥の挙動に支配されていることが示されている。よってこのような構造は、イオン照射条件(点欠陥挙動の条件)、例えば照射温度、照射量、加速電圧を選ぶならば、GaSb, InSb, Ge以外の他の無機物質でも形成される可能性があると考える。GaSb, InSb, Ge以外の新しい系の探索を試みる。 今年度はまずイオン照射条件を容易に変化させることができるFIB(集束イオンビーム)を用い、イオン照射を行った。III-V族化合物半導体、II-VI族化合物半導体、元素半導体(Si)について試みたが、GaSb, InSb, Geにしか、表面の変化は見られなかった。 次に、III-V族化合物半導体GaNについて、基板温度(液体窒素温度、室温)を変化させ、イオン照射し、表面の評価を行った。照射量が10^<15>ions/cm^2程度ではセル構造は確認できなかった。また、イオン照射条件と形成されるセル構造との関係を調べるために、InSb, Geにおいて実験を行った。これらの実験はGaSbではすでに終わっている。InSbでは大きさの照射量依存はほぼGaSbと同じであったが、セルの形状が丸みを帯びていた。Geではセル形成にはGaSbの2倍の照射量が必要であることが明らかになった。加えて、照射初期にアモルファス層が形成され、その後照射量の増加によりセルが形成する現象が観察された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)