エンハンサートラップ法とライブイメージングを軸とした聴覚システム発生機構の研究
Project/Area Number |
18870004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
堀川 一樹 Hokkaido University, 電子科学研究所, 特任准教授 (70420247)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 側線 / エンハンサートラップ / ゼブラフィッシュ / エンハンサーとラップ |
Research Abstract |
感覚器官は外界からの情報の入り口となる生命活動の維持に非常に重要な器官であるが、その詳細な発生機構は十分には理解されていない。本研究では、聴覚システムの発生機構を明らかにするため観察と胚・遺伝子操作が容易なゼブラフィッシュに注目し研究を行った。聴覚発生に関与する遺伝子を同定するため、トランスポゾンを用いたエンハンサートラップ法を行った。約150系統を対象にしたスクリーニングを行い、GFPレポーターの発現を指標に、聴覚系特異的に発現するトランスジェニック系統を34系得た。このうち22系統について遺伝子の挿入部位を決定し、トラップベクターの挿入部位近傍に存在する遺伝子についてその発現パターンを調べた。その結果3系統について聴覚系での発現が確認されたので、遺伝子クローニングを行ったところ、少なくとも一つの遺伝子は既存のモチーフを有しない新規遺伝子であることが解った。現在3つの候補遺伝子についてアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた機能解析を進行中である。また、本研究で得られた感覚器官が特異的に可視化された系統を用いてその発生機構の解析を行った。特に約100個の細胞からなる単層シートのまま移動する側線原基に注目し、その移動機構を明らかにしようと試みた。側線原基は走化性を示す多細胞シートで、シートとしての移動機構はガンの浸潤などとも共通する興味深い現象でもあるが、その機構はほとんど理解されていない。領域特異的な光障害により移動に必須な領域をマップしたところ、細胞シートを構成する細胞は単独では移動することができず、集団の前端と後端の異なる細胞種が同時に必要であることが解った。細胞シート内部には同じく走化性運動を示す単細胞の場合とは異なる未知の情報伝達機構が存在することを明らかにした.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)