根部エンドファイトの共生に関わる宿主認識遺伝子群および自然界での生態解明
Project/Area Number |
18880006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant pathology
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
成澤 才彦 Ibaraki University, 農学部, 准教授 (90431650)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,740,000 (Direct Cost: ¥2,740,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,370,000 (Direct Cost: ¥1,370,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,370,000 (Direct Cost: ¥1,370,000)
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Keywords | 根部エンドファイト / 共生 / 生態 |
Research Abstract |
微生物と良好な相互依存の関係にある植物は、病害虫にも強く、貧栄養や低温などの環境ストレスにも耐えることが知られている。昨年度までに、貧栄養環境下の森林土壌、およびそこに自生している植物根部に生息している菌類Dark-septate endophytic fungi (DSE)の生態に関する研究が行われ、DSEが、アブラナ科植物と物質交換を伴う相利共生関係にあることを初めて証明した。DSEは、現在までに形態的および分子生物学的データより5種が報告されている。しかし分離されたフィールドは、全て冷涼環境下の森林土壌であり、南方地域における研究は皆無である。そこで本年度は、同菌類を効率よく得られる釣餌法を利用して、西南暖地における新規DSEを得ることを目的とした。分離した菌株は、石垣島より293菌株・49グループ,屋久島より469菌株・61グループであった.各グループより無作為に代表菌株を少なくとも1菌株を選抜し,実験室内でハクサイに対する病原性試験を行った.石垣島から分離したすべての歯株は宿主の生育を阻害したが,屋久島では7菌株が明らかな病徴を示さなかった.6菌株はナス根、残りの1菌株がハクサイ根から分離された。さらに,宿主根を回収し,再分離を行い、顕微鏡下で観察したところ、全ての菌株で内生能を有することが確認された。これら菌株の形態観察およびrDNAのITS領域シーケンスデータの相同性の比較にて同定を行ったところ,屋久島から分離した各1菌株がVeronaeopsis simplexと同定された.このV. simplexは,現在までに報告されているDSEのグループに含まれていないため,新たなDSE種として提唱した。以上より、植物と共生関係にある根部エンドファイトが西南地域にも普遍的に存在することが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)