Project/Area Number |
18890019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 理子 Tohoku University, 病院, 医員 (40422109)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,760,000 (Direct Cost: ¥2,760,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,380,000 (Direct Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,380,000 (Direct Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | パーキンソン病 / シヌクレイノパチー / ドパミン作動性ニューロン / 細胞死 / アポトーシス / ドーパミン / ドーパミン酸化物 |
Research Abstract |
パーキンソン病においてはドパミン作働性ニューロンが選択的に傷害されることから、ドパミン、ドパミン酸化物の病態メカニズムへの関与が考えられてきた。そこで、ドパミン、ドパミン酸化物と神経細胞死との関連を検討するため、tetracycline-responsible transactivator調節下に外来遺伝子の発現調節可能なベクター(T-Rex^<TM> system, Invitrogen)を用いてチロシン水酸化酵素発現調節細胞を作成、ドパミン産生を調節することに成功した。本細胞にさらにリポフェクション法をもちいて野生型、家族性パーキンソン病で報告されたA30P,A53T両変異型ヒトα-シヌクレイン遺伝子を過剰発現させ、パーキンソン病の細胞モデルを作成した。これらの細胞について、ドパミン産生促進によるcell viabilityの変化、さらにこれまでにパーキンソン病などのシヌクレイノパチーの神経変性に関与が示唆されてきた、重金属、NOドナー、ミトコンドリアComplex I阻害剤に対する脆弱性を検討した。ドパミン産生促進のみでは優位な変化を認めなかったcell viabilityはvesicle monoamine transporter II阻害剤によるドパミンのシナプス小胞への取り込み阻害により有意に低下し、各種神経毒に対する脆弱性も促進されることが確認された。この際、細胞内の酸化的ストレス反応の亢進が認められ、シナプス小胞より漏出したフリーのドパミンがドパミン酸化物へと変化し、細胞障害性を示した可能性が考えられた。本研究の結果から、ドパミンのシナプス小胞取り込み、輸送機能の障害がパーキンソン病のドパミン作働性ニューロン変性メカニズムに関与している可能性が示唆された。
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