Project/Area Number |
18890021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤原 亨 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 助教 (50431573)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,640,000 (Direct Cost: ¥2,640,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,320,000 (Direct Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,320,000 (Direct Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | 赤芽球分化 / ヘム / 転写制御 / ヒストンアセチル化 / 蛋白質複合体 |
Research Abstract |
赤芽球分化におけるヘムの転写制御機構及び赤血球形質発現における意義を明らかにするために、マウスES細胞由来の野生型赤芽球と、ヘム合成系の律速段階酵素である赤血球型δ-アミノレブリン酸合成酵素欠損マウスES細胞由来のヘム欠損赤球のそれぞれの遺伝子発現プロファイルをcDNAアレイにより網羅的に解析した。その結果、ヘム制御下にある赤血球関連遺伝子の一つとして同定した新規のEST1は、ヒストンアセチル化酵素(HAT)ファミリーであるGNAT(GCN5-related N-acetyltransferase)superfamilyに属する蛋白質群に共通に保存されているAcetyl CoA binding domainを有することが一次構造配列の比較により明らかとなった。したがってEST1は、新規アセチル化酵素であることが予想された。一般的に、HATは蛋白質複合体として存在し、ヒストンをアセチル化することによりクロマチンの構造変換を促し、転写制御に重要な役割をもつことが知られている。現在のところへムを介したヒストンアセチル化の制御に関する報告はなく、赤芽球分化におけるHATの意義も不明である。そこで、ヘムを介した赤芽球分化にEST1がいかに関与するかを明らかとすべく研究を開始した。まずEST1をクローニングし、マウス赤白血病細胞株を用いてEST1安定形質株を作成した。次に、同細胞株を大量培養して得られた核抽出液からEST1蛋白質複合体を精製した。ウエスタンブロッティングによる解析により、EST1複合体には既知のHATであるGCN5複合体が主に含まれており、本複合体が遺伝子の転写制御に何らかの関与を示す可能性が示唆された。今後、EST1の複合体における役割を明らかにすることを通じて、赤芽球分化におけるヘムを介した転写制御機構メカニズムの一端を明らかとすることを目指す。
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