細胞治療を導入した移植後免疫寛容誘導法の開発に向けた基礎的実験
Project/Area Number |
18890038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research (2007) University of Tsukuba (2006) |
Principal Investigator |
井上 成一朗 The Institute of Physical and Chemical Research, 自然免疫研究チーム, 研究員 (70431690)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,670,000 (Direct Cost: ¥2,670,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,370,000 (Direct Cost: ¥1,370,000)
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Keywords | 臓器移植 / 免疫寛容 / 細胞治療 |
Research Abstract |
本研究は、免疫抑制効果を持つ新しいmonocyte由来細胞を用いたcell therapyを、臓器移植後免疫抑制療法に応用することを目的として、Regensburg大学外科、Kiel大学外科と共同で行った。本細胞の特性を、マウスを用いて詳細に解析した結果、本細胞が従来から知られていたものと異なる新しいmacrophageでありin vivoで抗炎症効果を示すことが判明した。その抗炎症効果に調節製T細胞の関与が示唆され、この細胞が炎症反応時に調節製T細胞を誘導し効果を発揮することが示唆された(Brem-Exner BG, et. al.Joumal of Immunology,2008)。 脾臓、骨髄、抹消血から得られた本細胞を、マウスアロ心移植後にレシピエントに投与するとグラフト生着延長効果を認めるがその効果はドナー由来細胞でもっとも強かった。しかし、細胞単独投与でグラフト拒絶を長期に抑制するいわゆる免疫寛容は誘導されなかった。さらに、抗原性の高い小腸移植モデルにこの細胞治療の応用を試みたが、ラットアロ小腸移植モデルでレシピエントの生存期間延長効果は認められなかった。これらの知見から、タクロリムス、サイクロスポリンなどの免疫抑制剤との併用治療の重要性が考えられた。Kiel大学では本細胞の投与を併用する新しい免疫抑制療法を臨床腎移植に応用した。我々が得たマウスやラットを用いたpre-clinicalのデータを、Kiel大学で行われた腎移植におけるclinical dataと比較検討し、現在共同で報告している(Hutchinson J, et. al. American Journal of Transplantation,submitted)。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)