家族性パーキンソン病責任遺伝子産物LRRK2の機能解析
Project/Area Number |
18890053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 弦太 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 助教 (10431892)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,620,000 (Direct Cost: ¥2,620,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,310,000 (Direct Cost: ¥1,310,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,310,000 (Direct Cost: ¥1,310,000)
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Keywords | パーキンソン病 / キナーゼ / GTP結合タンパク質 |
Research Abstract |
優性遺伝性パーキンソン病(FPD)の中でも頻度の高いPARK8の病因遺伝子産物LRRK2は、Ras様GTP結合ドメイン(Rocドメイン)、プロテインキナーゼドメインを併せ持つ、約2500アミノ酸からなる蛋白質である。これまでにLRRK2が培養細胞内においでGTP結合依存的にリン酸化を受けることを見出したが、そのリン酸化残基や機能的意義は明らかでなかった。 まず、アミノ末端に3xFLAGタグを付加した全長LRRK2を恒常発現するHEK293細胞株を作製し、FLAGタグに対する抗体カラムを用いて全長LRRK2を精製した。精製したLRRK2が自己リン酸化活性ならびに基質(Moesin)リン酸化活性を保持していることを確認した。精製したLRRK2をトリプシンによりSDS-PAGEゲル内において消化し、Fe^<3+>ビーズを用いてリン酸化ペプチドを濃縮したのちにMALDI-TOF質量分析計により解析した。その結果、リン酸化ペプチドは複数検出されたが、いずれのリン酸化残基もLRRドメインのアミノ末端側に局在することが明らかになった。さらにタンデム質量分析により、LRRK2のSer910およびSer973がリン酸化を受けることを明らかにした。また、LRRK2のRocドメインよりC末端側をGST融合タンパク質として培養細胞に発現させると、細胞内において他のキナーゼによるリン酸化を受けないことから、LRRドメインを中心とするN末端側領域がリン酸化部位であることを確認した。 これらのリン酸化残基のAlaもしくはAsp置換体の機能解析(GTP結合活性、キナーゼ活性)から、LRRK2活性制御における細胞内リン酸化の役割が明らかになると期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)