刺激型抗TLR抗体による新しい癌の治療法の理論構築と創薬開発への応用
Project/Area Number |
18890140
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Drug development chemistry
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
塚本 宏樹 佐賀大, 医学部, 助手 (70423605)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,740,000 (Direct Cost: ¥2,740,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,370,000 (Direct Cost: ¥1,370,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,370,000 (Direct Cost: ¥1,370,000)
|
Keywords | 癌 / 免疫学 / 薬理学 / シグナル伝達 / 抗体 |
Research Abstract |
Pathogen-associated molecular patterns(PAMPs)がToll-like receptor(TLR)により認識されると、生体は免疫応答を惹起する。このPAMPsによる生体応答調節機能を応用した癌の免疫賦活療法が試みられ、PAMPsアナログの創薬開発が進められている。しかし、PAMPsにはエンドトキシンショックのような負の側面も存在するため、有効な治療薬の開発には至っていない。PAMPsがTLR以外の分子によっても認識されることが一つの要因であると考えられる。さらに、PAMPsは生体内で速やかにクリアランスされるため、持続的効果の点で、PAMPsアナログにはデメリットがある。本研究は、刺激型抗TLRモノクローナル抗体を作製・応用し、新しい癌の免疫賦活療法の理論構築を目的とする。既に樹立した6種類のTLR4モノクローナル抗体のエピトープとその機能について解析した。各抗体の認識様式は、TLR4とその会合分子MD-2の発現細胞とTLR4単独発現細胞のフローサイトメトリー、免疫沈降法で解析した。6つ抗体のうち、4つはTLR4/MD-2複合体を認識し、2つはTLR4を単独で認識することを明らかにした。また、各抗体間のエピトープの違いを、フローサイトメトリーによる競合試験で明らかにした。各抗体の機能について、アゴニストであるlipopolysaccharideとの比較検討を行った。その結果、5つはlipopolysaccharideと同様の生物活性を示し、マクロファージからのサイトカイン産生を誘導した。更に、刺激型TLR4抗体に続き、細胞膜表面上に発現するTLR2、TLR1、TLR6を認識するモノクローナル抗体の作製も進めた。各マウスTLR遺伝子をクローニングし、C末端にFLAGタグを付加する発現ベクターをそれぞれ構築した。本ベクターをマウス、ヒト、ラット培養細胞株に遺伝子導入し、安定発現細胞を樹立することに成功した。これら細胞を免疫原とハイブリドーマのスクリーニングに応用し、それぞれのTLRを認識するモノクローナル抗体を作製中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)