低浸透圧によるカルモデュリン依存性ENaC局在の分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
18890157
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
徳田 深作 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (00433277)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ENaC / カルモデュリン / 低浸透圧 / タイト結合 |
Research Abstract |
腎遠位尿細管におけるNa^+再吸収は血圧・体液量の調節に重要な役割を果たしている。このNa^+再吸収は様々な因子による調節を受けるが、浸透圧も調節因子の1つである。我々はこれまでに、低浸透圧刺激によるENaC機能調節についての研究を行ってきたおり、本研究では浸透圧変化によるカルモデュリン介した細胞間隙イオン輸送メカニズムについて検討を行った。 平成18年度の研究では、血管側と管腔側の間の浸透圧差により、イオン選択的に細胞間隙コンダクタンスの増加が引き起こされることが明らかとなった。さらに、血管側と管腔側の間の静水圧差によっても細胞間隙コンダクタンスの増減が引き起こされることも明らかとなった。 細胞間隙コンダクタンスは細胞間接着装置であるタイト結合(TJ)によって決定されている。そこで、平成19年度は、浸透圧・静水圧のTJタンパク質(claudin-1, occludin, ZO-1)の局在に対する影響についての検討を行った。その結果、管腔側と血管側の間の浸透圧差はclaudin-1の局在を管腔端へ移動させたのに対し、管腔側と血管側の間の静水圧差はlateral側の細胞膜に沿ったclaudin-1の分布を失わせ、細胞質へ局在を変化させた。 本研究により、浸透圧・静水圧などの細胞外環境がTJの機能調節における重要な因子であり、管腔側と血管側の間の浸透圧・静水圧の勾配に合わせて細胞間隙の物質輸送を調節することにより血圧・体液量の調節・維持が行われていることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)