純化した骨格筋幹細胞(筋衛星細胞)を用いた加齢に伴う筋再生能力低下機構の解明
Project/Area Number |
18890246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | National Institute for Longevity Sciences,NCGG |
Principal Investigator |
上住 円 (池本 円) National Institute for Longevity Sciences,NCGG, 再生再建医学研究部, 細胞再生研究室長 (70435866)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,680,000 (Direct Cost: ¥2,680,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,340,000 (Direct Cost: ¥1,340,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,340,000 (Direct Cost: ¥1,340,000)
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Keywords | 老化 / 骨格筋 / 幹細胞 / 筋衛星細胞 / マイクロアレイ / 再生 / 移植 |
Research Abstract |
加齢に伴う筋量の減少(サルコペニア)の原因には未だ不明な点が多いが、筋再生能力の低下が-因であると考えられている。成体筋組織の再生は、骨格筋特異的な組織幹細胞である筋衛星細胞が担っていることから、加齢に伴う筋再生能力の低下は、「筋衛星細胞自身の加齢変化」と「生体内環境要因(液性因子など)の加齢変化」による筋衛星細胞の機能低下によっておこると予想される。そこで、本研究ではまず、骨格筋から単離直後の純化した筋衛星細胞を用いて「筋衛星細胞自身の加齢変化」について調べた。マウス筋衛星細胞特異的表面抗原を認識するモノクローナル抗体とフローサイトメーターを用いて、若齢マウス(2-3ケ月齢)と老齢マウス(24-30ケ月齢)の骨格筋から直接、筋衛星細胞を単離し、加齢に伴う数の変動を調べた結果、骨格筋1gあたりの筋衛星細胞数は、老齢マウスで顕著に減少していることがわかった。さらに、「若齢マウス由来筋衛星細胞」と「老齢マウス由来筋衛星細胞」を用いて、DNAマイクロアレイ解析を行い、加齢に伴い発現の変動する遺伝子を明らかにした。若齢マウスに比べ、老齢マウス由来の筋衛星細胞では、1,150個の遺伝子において4倍以上の発現増加が認められ、この中には炎症性反応やアポトーシス、酸化ストレスに関わる遺伝子が多く含まれていた。反対に、500個の遺伝子発現が、老齢マウス由来の筋衛星細胞で1/4以下に減少しており、この中には、抗アポトーシス、DNA複製や修復に関わる遺伝子が多く含まれていた。同定した個々の遺伝子の筋衛星細胞に及ぼす影響については現在解析中であり、加齢に伴う筋衛星細胞の機能低下メカニズムを解明することにより、サルコペニアの発症機序の解明およびその予防的治療法の開発につなげたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)