Project/Area Number |
18F18011
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Optical engineering, Photon science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 顕一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70344025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI YANG 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | アト秒科学 / 高強度場物理 / 第一原理計算 / クーロン爆発 / 高次高調波発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年のノーベル物理学賞の受賞対象となったチャープパルス増幅の発明によって高強度のフェムト秒レーザーパルスが実現された。ノーベル物理学賞選考委員会は、その主要な応用の第一に「高強度場物理とアト秒科学」を挙げている。私の研究室では、これをさらに発展させるべく、高強度レーザーパルス中の原子・分子の振る舞いを理論計算するために、様々な第一原理計算手法を開発してきている。本研究では、高強度レーザー場中で、分子がイオン化し解離(クーロン爆発)する現象を研究した。 我々が開発した完全に一般的な時間依存多配置自己無撞着場法を用いて、高強度レーザーパルスで照射された水素分子の挙動を第一原理計算した。この手法では、多電子系に対する時間依存多配置自己無撞着場理論を一般化して、電子軌道と原子核の軌道関数を準備し、全波動関数を粒子配置関数の重ねあわせとして表す。その結果得られた核間距離の時間発展を見ると、1陽子軌道1電子配置の場合(核-電子相関が考慮されていない場合)には励起された分子の振動しか見られないが、4陽子軌道16電子配置の場合(核-電子相関が考慮されている場合)には、それに加えて、イオン化した後に陽子同士がクーロン反発で解離するクーロン爆発が見られ、実験と整合した正しい計算が出来ていることが分かった。 原子核の質量は電子の質量よりもはるかに大きいため、通常は古典力学的に取り扱われたりボルン・オッペンハイマー近似(電子と原子核の運動を分離して、それぞれの運動を表す近似法)が使われたりするが、上記の複雑な過程を正しく記述するにはそれらを超えた理論が必要であった。本研究の成果はそれを可能にした。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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