Project/Area Number |
18H00039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1160:Sociology, psychology and related fields
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Research Institution | 市立札幌大通高等学校 |
Principal Investigator |
佐々木 大輔 市立札幌大通高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥490,000 (Direct Cost: ¥490,000)
Fiscal Year 2018: ¥490,000 (Direct Cost: ¥490,000)
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Keywords | TRPG / 通級指導 / コミュニケーション支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】先行研究において確認された、テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム(以下、「TRPG」)というコミュニケーションゲームの社会的スキルトレーニング効果が、高等学校通級指導の手法の一つとして有効であるかどうかを確認した。そのため、1. 参加生徒がゲーム中にどのように意識してコミュニケーションをおこなっているか、2. 他校へ赴いてのゲーム参加における意識が、自校での実施とどのように異なるのか、の2点を検証した。 【研究方法】札幌市立高校の生徒を対象にTRPG体験会を4回実施し、実施前後に質問紙調査をおこなった。参加者は合計59名。そのうち、11名が実施校以外の学校に所属していた。ゲームに対する面白さ、および、社会的スキルの4側面(反応読解、反応決定、感情統制、反応実行)について、普段と比較してどの程度実践できたかを5件法で質問した。また、他校へ赴いてゲームに参加することがどれだけ心理的な障壁となっているかを、「参加を面倒に思う」という側面から実施前、実施後、次回予想の3回のタイミングで質問した。 【研究成果】社会的スキルの4側面については、先行研究どおり、TRPGを遊んでいる間はすべての側面において普段以上に意識をしてコミュニケーションをしていることが示された。また、実施校に所属している生徒と、その他の生徒との間で、これらの意識の差は見られなかった。よって、通級指導としてTRPGを導入した場合、他校から生徒を受け入れてもその効果が低減しないことが明らかになった。さらに、参加することがどれだけ心理的な障壁となっているかを質問タイミング×所属校で確認したところ差は見られず、他校所属の生徒であっても自分の所属校で実施するのと同じくらい参加しやすいことが示された。よって、通級指導にTRPGを取り入れた場合、他校からの参加者のモチベーションを保つことにも有効であることが示された。
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