Project/Area Number |
18H00405
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
長嶺 歩 国立大学法人群馬大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
Fiscal Year 2018: ¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
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Keywords | 乳酸脱水素酵素B / 大腸がん / 抗EGFR抗体薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
KRAS遺伝子野生型大腸癌患者における抗EGFR抗体薬抵抗性の原因として、遺伝子解析の他にもタンパク質の質的・量的変化が重要と考えられる。申請者はこれまでにヒト大腸癌細胞株を用いたバイオマーカー探索研究において、細胞質内の乳酸脱水素酵素(LDH) Bの高発現が抗EGFR抗体薬の1つであるセツキシマブの先天的および後天的耐性化に関与している可能性を見出した。しかし、その臨床的意義は未だ不明である。本申請課題では、大腸癌患者由来の腫瘍組織を用いて、抗EGFR抗体薬の効果予測マーカーとしてのLDHBの臨床的有用性を後方視的に評価する。 まず、腫瘍組織からのタンパク質抽出およびLDHB解析の条件検討を実施した。市販のタンパク質抽出キットを用いることで、腫瘍検体約10mgから解析に必要なタンパク質を十分量抽出することができた。抽出したタンパク質を還元アルキル化後、トリプシンにより断片化した。得られたサンプルを脱塩・濃縮カラムを用いて精製・濃縮し、LDHBに特異的なアミノ酸配列(SADTLWDIQK)をLC-MS/MSを用いて分析し、LDHB発現量を解析した。複数の腫瘍組織を解析した結果、細胞内LDHB発現量は腫瘍により大きく異なることを確認した。 現在は、大腸癌患者の腫瘍組織解析のための準備を進めている。今後、セツキシマブの奏効率、無増悪生存期間および全生存期間と腫瘍組織中LDHB発現量との相関性を検討することで、LDHB測定の臨床的有用性を評価する予定である。
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