Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
研究目的 : メトトレキサート大量療法は急性白血病や悪性リンパ腫、骨肉腫、軟部肉腫など様々ながん治療に用いられている。多くの抗てんかん薬は代謝酵素やタンパク結合における相互作用により、メトトレキサートとの併用は推奨されないが、新規抗てんかん薬であるレベチラセタムはタンパク結合率が低く、代謝酵素への影響も小さいことから、メトトレキサートによる治療を受けている期間においても比較的安全に使用できる抗てんかん薬として考えられてきた。しかし最近、レベチラセタムとの薬物間相互作用が原因と考えられるメトトレキサート排泄遅延の報告がなされたしかし、レベチラセタムがメトトレキサートの体内動態へ及ぼす影響については未だ結論が得られていない状況にあり、その機序解明による検証を試みた。研究方法 : 1. メトトレキサート・レベチラセタム併用症例を対象とした後方視的研究. メトトレキサート大量療法を受けた期間にレベチラセタムを併用した患者を対象とし、電子カルテより患者情報および薬物投与量などのデータを収集し、相互作用の有無をレトロスペクティブに解析した。2. 薬物動態学的解析. in vivoにおける相互作用の有無を明らかにすることを目的として、ラットにメトトレキサートおよびレベチラセタムを投与し、各薬物および代謝物の血中濃度と尿中排泄速度を解析した。研究結果 : 平成30年度には、メトトレキサート及びレベチラセタムを併用した症例を解析し、レベチラセタムによるメトトレキサートの排泄遅延の有無を明らかにした。また、計画通りにラットを用いた体内動態試験を行い、血中及び尿中のレベチラセタム及び代謝物の濃度測定を行うことができた。
All 2019
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results)
CPT : Pharmacometrics & Systems Pharmacology
Volume: 8 Issue: 8 Pages: 587-595
10.1002/psp4.12420