Project/Area Number |
18H03743
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 17:Earth and planetary science and related fields
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
柏山 祐一郎 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (00611782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 二朗 久留米大学, 医学部, 講師 (10373094)
塚谷 祐介 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究開発プログラム), 副主任研究員 (10421843)
神川 龍馬 京都大学, 農学研究科, 准教授 (40627634)
力石 嘉人 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (50455490)
木下 雄介 北海道大学, 化学反応創成研究拠点, 特任助教 (50792363)
谷藤 吾朗 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究主幹 (70438480)
伊庭 靖弘 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (80610451)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥44,070,000 (Direct Cost: ¥33,900,000、Indirect Cost: ¥10,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2019: ¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
Fiscal Year 2018: ¥12,220,000 (Direct Cost: ¥9,400,000、Indirect Cost: ¥2,820,000)
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Keywords | クロロフィルcの生合成 / クロロフィルの分解代謝 / 微細藻類捕食性プロティスト / 紅色植物起源の二次葉緑体 / 分子時計 / 二次植物の進化 / 海洋の基礎生産 / クロロフィルの生合成 / 藻類の化石記録 / 藻類捕食者の進化 / 海洋の光合成基礎生産 / 紅藻系二次植物の進化 / クロロフィルc |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,①二次植物におけるクロロフィルの生合成関連因子の探索,②クロロフィル類の分解代謝経路因子の探索,③クロロフィルcを有する藻類およびその起源に関わる系統の真核生物の地質情報の研究を同時進行させてきた。②に関して,最古の真核藻類の出現時期の再検証の必要のための北極圏サマセット島への共同調査が計画されていたがCovid-19パンデミックの影響により再度中止となった。このため,2020年度より体制を見直し,①と③の項目に集中してきた。①では,二次植物では未同定であるクロロフィルa合成遺伝子の一部についても研究し,網羅的な遺伝子探索と,その検証実験を実施した。ここでは,クロロフィルcだけでなくクロロフィルaの合成系に関して,一次植物やシアノバクテリアのオルソログの幾つかが二次植物には認められていない点に着目し,全ゲノム情報が既存である珪藻を対象に,葉緑体獲得進化に伴うパラログ因子への置換(特に遺伝子重複などによる可能性を考慮)の可能性を探った。そして,光合成細菌Rodobacterのそう補実験系を用いて候補因子の機能検証をおこなった。③に関しては,分解代謝の研究のためのモデル生物として,Peranema trichophorum,珪藻捕食性アメーバAmastigomonada sp.,および吸収栄養および珪藻捕食の両方で増殖可能な鞭毛虫>Podomonas kaiyoaeの比較トランスクリプトーム解析から,CACCの代謝に関連が考えられるクロロフィル加水分解酵素と思われる未知のタンパク質を特定した。ここでは,近年発展している強力なタンパク質の解析ツールであるAlphaFold2を取り入れて,クロロフィル分子とのドッキングシミュレーションをおこなった。その機能検証のため,二次植物ユーグレナのRNAiノックダウン実験系およびCRISPR/Cas9ゲノム編集実験系を整備した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「クロロフィル生合成研究グループ」では,2020年度までの成果においていくつかの珪藻クロロフィル代謝経路パラログの活性を検証したところ,うち1つがが従来は特定できていなかったクロロフィル代謝経路の遺伝子であることが示唆されたため,現在,これをin vitroでの確認実験に取り組んでいる。この結果は,『二次葉緑体の獲得進化に伴ってクロロフィルの代謝経路を担う因子が一部パラログに置換されオルソログは失われている』という仮説を支持するものであり,特に重要である。「クロロフィル分解代謝研究グループ」では,珪藻食プロティストの比較トランスクリプトームデータから,真核生物の普遍的なクロロフィルの分解代謝経路であるCACC経路に関与すると考えられるタンパク質遺伝子を特定することに成功し,現在,二次植物ユーグレナのノックダウン実験系を用いてその機能検証実験を進め,これに関連する研究成果が論文として公表された(Nakazawa et al., 2021, FEBS Letters)。「クロロフィル中間代謝物有機合成グループ」では,クロロフィルcの精製粉末を含め,タンパク質機能検証実験に必要な化合物を供出することに成功した。なお,「藻類化石記録研究グループ」で計画していたカナダ北極圏における地質調査については, COVID-19のパンデミックの影響により再延期することとなったが,2022年度における実施の目処が立った。コロナ禍による影響,特に研究補助員の出勤が困難になる事態が各グループで起こった影響は深刻であり,研究の進捗は全体としてやや遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに引き続き,「クロロフィル生合成研究グループ」では,重要性が示唆されたタンパク質群についてin vitroでの確認実験を進める。また,検証対象をヘム合成経路因子にまで拡大して,光合成細菌を用いたin vivoの相補実験系による珪藻のクロロフィルc合成因子の探索を試みる。「クロロフィル分解代謝研究グループ」では,CACC代謝関連の候補因子について,ユーグレナのノックダウンおよびノックアウト実験系からの検証を試みる。「藻類化石記録研究グループ」では,カナダ北極圏における地質調査について, COVID-19のパンデミックの影響により再々延期し手実施する。
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