Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
金子-Zagierが導入した有限多重ゼータ値の拡張概念としてpp進多重ゼータ値を研究してきたが, それと同一の形の関係式を満たすと予想される別の対象物である「t進対称多重ゼータ値」について, その予想の精密な定式化およびtruncated版の観点からの複シャッフル関係式の証明を行った論文を小野雅隆氏および山本修司氏と共同で完成させ専門誌へ投稿した. こちらは査読が早く完了し, 当該年度中に出版されるに至った. また, pp進多重ゼータ値はA_n-MZVの極限であり, t進対称多重ゼータ値はS_n-MZVの極限であるが, A_n-MZVでしか知られていなかった関係式や特殊値の公式をS_n-MZVでも証明するという論文を小野雅隆氏および桜田絋佑氏と共同で執筆し, 専門誌へ投稿した. 2018年度に発見して以来発展させてきたコネクターの理論についてはサーベイ論文を1つ執筆した後, 広瀬稔氏および佐藤信夫氏と共同で発見した二重大野関係式(DOR)に関するコネクターの論文を執筆して専門誌へ投稿した. これは単にDORの直接的かつ単純な新証明を与えるだけではなく, 拡張されたDORを導いた. 更に, 川村花道氏および前阪拓巳氏との共同研究では関-山本の連結和を拡張した多変数連結和を導入し, その基本等式から大野関係式を拡張する多重ポリログの関係式族を与えた. この論文も専門誌へ投稿した. その他に, 東北大学の甲斐亘氏, 見村万佐人氏, 宗政昭弘氏, 吉野聖人氏と共同で行ったGreen-Taoの定理の拡張に関する研究のプレプリントを完成させた. Green-Taoの定理を有理数体に関する定理とみなし, それを一般の数体へ拡張可能であろうというTaoによる予想があり, Taoは特別な場合としてGauss数体の場合を証明していたが, 当該研究は全ての数体に対して証明したものである.
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