フェムト秒時間分解分光法による有機金属錯体の光触媒機構の解明
Project/Area Number |
18J00623
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高梨 司 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 特別研究員(SPD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥11,310,000 (Direct Cost: ¥8,700,000、Indirect Cost: ¥2,610,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2018: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 超高速時間分解分光法 / フェムト秒過渡吸収分光法 / 有機金属錯体 / 光触媒 / 活性発現機構解明 / 分子構造変化 / 電子状態変化 / 金属原子間結合 / フェムト秒時間分解分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用最終年である本年度は、これまで検討した金属錯体系の知見を基に光触媒や発光デバイスとしての利用が期待される新規機能性分子である2種類の異なる金クラスター錯体分子の超高速光励起ダイナミクスの観測を目指した。この系は共に6つの金原子からなるクラスター中心を持ち、それぞれ炭素鎖長が異なる架橋配位子が配位することでクラスター中心を取り囲み、安定化している。この2種の金クラスター錯体は配位子の長さが異なるだけで励起状態の発光挙動が大きく変化することが報告されている。より短い配位子を持つクラスター錯体は燐光のみを示すのに対し、長い配位子を持つ錯体は燐光と蛍光を共に発する。このことから、これら2種の錯体は光励起状態において異なるダイナミクスを示すために、発光挙動が異なっていると推測されるがその詳細は明らかにされていない。そこで、これらの系にフェムト秒時間分解吸収分光測定を適用すると、得られた過渡吸収スペクトルにはどちらの系でも減衰挙動に相関が見られる励起状態吸収及び誘導放出信号が見られた。しかし、信号の減衰時定数は大幅に異なり、燐光と蛍光を共に示す錯体では50ピコ秒程度の減衰が見られる一方、燐光のみを示す短い鎖長の配位子を持つ錯体ではわずか1ピコ秒程度で減衰し、三重項特有のスペクトル形状へと移ることが明らかとなった。この結果は、金六核クラスターを取り囲む配位子のわずかな長さの違いによって項間交差の時定数が50倍程度も変わることを示している。さらに、過渡吸収信号の時間変化には約310フェムト秒の振動周期を持つビート信号が観測され、クラスター錯体の励起状態構造変化が項間交差を劇的に加速している可能性を示唆している。この結果は、金クラスター錯体の分子構造の設計によって、項間交差を促進して触媒活性長寿命状態を優先的に生成させるといった機能制御を実現する上で重要な分子ダイナミクスの理解に繋がる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Ultrafast Structural Dynamics of Nanoparticles in Intense Laser Fields2019
Author(s)
Nishiyama Toshiyuki、Kumagai Yoshiaki、Niozu Akinobu、Fukuzawa Hironobu、Motomura Koji、Bucher Maximilian、Ito Yuta、Takanashi Tsukasa、Asa Kazuki、Sato Yuhiro、You Daehyun、Li Yiwen、Ono Taishi、Kukk Edwin、Miron Catalin、Neagu Liviu、Katayama Tetsuo、他17名
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Journal Title
Physical Review Letters
Volume: 123
Issue: 12
Pages: 123201-123201
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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