NASHにおけるマクロファージ鉄代謝の病態生理的意義の解明
Project/Area Number |
18J00710
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金森 耀平 名古屋大学, 環境医学研究所, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | NASH / 鉄代謝 / リソソーム / 非アルコール性脂肪性肝炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪肝が進行すると、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を発症する。NASHでは、肝細胞死に応答してマクロファージがCD11c陽性に形質転換することで病態形成を促進するが、形質転換の機序には不明点が多い。一方、鉄代謝異常がNASH発症の引き金として指摘されているものの、詳細は不明である。本研究の目的は、マクロファージ鉄代謝がNASHの病態形成に及ぼす意義を明らかにすることである。 脂肪肝を発症したマウスにデキストラン鉄を投与し、マクロファージを回収し、遺伝子発現を評価すると、CD11c, TNFa, CCL3等の炎症・線維化促進因子の発現誘導が亢進したことから、NASHの病態形成過程における肝マクロファージへの鉄負荷は炎症・線維化促進形質の獲得を増強し、NASHの病態形成を促進することが明らかになった。 MiT/TFEファミリーはリソソームストレスに伴い細胞質から核に移行し、転写因子として標的遺伝子発現の調節を行う。昨年度までに、鉄負荷により培養マクロファージにおいてリソソームストレスが誘導されることを確認していたが、今回、脂肪肝を発症したマウスからマクロファージを分離し、in vitroで鉄負荷を行うとTFE3の核移行が誘導されることを見出した。よって、鉄によるリソソームストレスに応答し、MiT/TFEファミリーの活性化(核移行)が起こることが明らかになった。 王冠様構造を構成するマクロファージにおけるMiT/TFEファミリーの活性化は、メチオニン・コリン欠乏食負荷によるマウスNASHモデルや、ヒトNASH肝においても認められた。NASH発症には多様な要因が関わると理解されており、発症に至る分子メカニズムにも多様性が想定されるが、本研究結果から、王冠様構造マクロファージにおけるMiT/TFEファミリーの活性化はNASHの発症機序として普遍的に関係する可能性が示唆される。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(8 results)
-
-
[Journal Article] Dipeptidyl peptidase-4 inhibition prevents nonalcoholic steatohepatitis?associated liver fibrosis and tumor development in mice independently of its anti-diabetic effects2020
Author(s)
Kawakubo M, Tanaka M, Ochi K, Watanabe A, Saka-Tanaka M, Kanamori Y, Yoshioka N, Yamashita S, Goto M, Itoh M, Shirakawa I, Kanai S, Suzuki H, Sawada M, Ito A, Ishigami M, Fujishiro M, Arima H, Ogawa Y, Suganami T
-
Journal Title
Scientific Reports
Volume: 10
Issue: 1
Pages: 983-983
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-