地震活動と非地震性滑りの定量的関係の解明と非地震性滑りを含む地震統計モデルの構築
Project/Area Number |
18J01056
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西川 友章 京都大学, 防災研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 地震活動 / 非地震性滑り / 群発地震 / スロースリップイベント / 統計地震学 / スロー地震 / 繰り返し地震 / 低周波微動 / 超低周波地震 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和二年度は、平成30年度と令和元年度の研究成果をもとに、ニュージーランド・ヒクランギ海溝における群発地震活動の時空間分布と、スロースリップイベント(SSE)に伴って発生する群発地震活動の新しい誘発メカニズム(SSE発生前後の地殻内流体の移動現象による誘発)に関する学術論文を執筆した。同論文をJournal of Geophysical Research誌に投稿した。査読者の助言に従い、論文の改訂作業及び追加解析にも取り組んだ。例えば、海底地震観測データに基づいて作成された微小地震カタログ(Yarce et al., 2019)から、微小群発地震活動を検出するという新たな試みを行なった。改訂作業の結果、同論文は同誌に掲載された。 また、これまでの研究で明らかになったヒクランギ海溝沿いの群発地震活動・SSE活動に基づき、非地震性滑りを考慮した新しい地震活動統計モデルのプロトタイプの作成にも取り組んだ。まず、既存の地震活動統計モデル(ETASモデル; Ogata, 1988)の背景地震発生レートの項に、非地震性現象による背景地震活動の誘発を表現する項を新たに導入した。この新たな項には、簡単のため、SSEのモーメントレート関数に比例する関数形を仮定した。 作成したプロトタイプを2005年から2011年にヒクランギ海溝中央部で観測された地震活動とSSE活動に適用した。その結果、新しい地震活動統計モデルを使用した場合、従来の地震活動統計モデルと比べて、赤池情報量規準(AIC)が大きく減少することを確認した。今回作成した新しいモデルは、未だプロトタイプに過ぎないが、世界で初めて非地震性滑り(特にSSE)を考慮した地震活動統計モデルであり、統計地震学上の重要な進展と言える。今後、このプロトタイプを精緻化・改良することで、さらに優れた地震活動統計モデルの構築につながることが期待される。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)