Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
博士課程時において, 修士課程で実施したX線CTによる観察実験を多数の焼結ステージにわたって行い, 焼結の進展に伴う3 次元(3D)気孔構造の変化の詳細を明らかにした. さらに, 得られた画像データを巨視的な理論である‘焼結の連続体力学’によって解析することにより, 焼結応力と体積粘性率という, 製品の強度信頼性と寸法精度を保障する上で重要な物理量を推定することに成功した. この研究成果は, J. Am. Ceram. Soc (2017)に論文発表を行い, 粉体粉末冶金協会の論文誌「粉体および粉末冶金」に解説記事も執筆した. また,ドイツのユーリッヒ研究所に1人で3ヶ月留学し, 焼結鍛造試験を実施した. この研究により, J. Am. Ceram. Soc (2017)においてX線CT像から推定した焼結応力が, 力学実験から得られた実測値とよい一致を示すことを実証し, この業界において高い評価を受けている国際論文誌J. Euro. Ceram. Soc (2018)に責任著者として論文発表した. この成果を含む, 大学院修士・博士課程時の4 本の査読付国際論文(そのうち1 本は, X 線CT で得られた気孔構造像に対し数学のトポロジー解析を行い, その結果, ガラスと結晶粒の焼結段階を, 共通に識別する指標となる‘オイラー標数’を提唱しNature 系のScientific Reports に発表(2017))を取りまとめ, 2018 年9 月に博士課程を早期修了した. またMaterials Today Proceedings (2018)にも解説記事を執筆した, 現在は, SPring8のマルチスケールCTが微細な原料粉末を原料としたセラミックス焼結の観察に非常に役に立つということを実証し, Scientific Reportsに論文を投稿中である.
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