対称性変化ダイナミクス観測にもとづく非従来型超伝導の解明
Project/Area Number |
18J10148
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Optical engineering, Photon science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中川 紘一 北海道大学, 大学院工学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 非従来型超伝導 / 時間分解分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は代表的な非従来型超伝導体である有機超伝導体の対称性変化ダイナミクス観測を実施し,対称性破れを伴う電子秩序形成の起源探索から非従来型超伝導解明への糸口を見出すことである.本年度では配列の異なる2種類の有機導体の系統測定からそれぞれ特徴的なダイナミクスを明らかにした. kappa型導体は化学圧力により電子相関を制御でき,反強磁性秩序絶縁体-超伝導体転移が誘起される.まず完全重水素置換の有機分子を含有する高品質結晶を測定した.その結果,電気抵抗の温度特性が絶縁体特性を示す一方,低温の対称性変化ダイナミクスが超伝導特性を示し,絶縁体-超伝導相分離状態と結論した.また相分離状態における超伝導揺らぎが示唆され,この性質は本手法により初めて明らかとなった.次に電子相関の強いモット絶縁体試料を測定し,モット-ハバードギャップに由来すると考えられる擬ギャップ温度特性を明らかにした.同時に超伝導応答の抑制が確認できた.以上の結果は電子相関のもたらす電子状態の違いを特徴づけ,非従来型超伝導解明の糸口を与える重要な成果である. 次に化学圧力により電子相関,及び格子系の異方性の制御が期待できるtheta型有機導体の調査を実施した.theta型導体には超伝導体が含まれる.始めに長距離電荷秩序転移を示す試料を測定し,転移温度付近で対称性変化応答の顕著な変化を発見した.この特性は BCS型ギャップを仮定したモデルで再現されたが,有機導体への当該モデルの適用は初めて行われた.続いて電荷秩序転移を示さない試料を測定した.その結果,対称性応答が低温で減少する特異的な温度特性が明らかとなり,この特性は近年認識され始めた電荷ガラス状態の特徴に類似すると結論した. 上記2種類の有機導体への適用を実現し,系統的調査にもとづく対称性変化ダイナミクスをそれぞれ明らかにした点で,観測手法の有用性が示された.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)