Project/Area Number |
18J10539
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
History of thought
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大渕 久志 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | イスラーム / 神学 / 哲学 / 政治 / 写本 / 倫理学 / 論理学 / オカルト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではイスラームの思想史研究の一環として、12世紀末から13世紀にかけて活躍したファフルッディーン・ラーズィー(1210年歿)とその学統の神学・哲学の研究を行った。特にラーズィーの愛弟子ザイヌッディーン・カッシー(1228年以前没)に注目して、政治権力とのかかわりのなかで彼らがいかなる思想を発展したのかを明らかにすることを目的とした。2019年度は以下のような研究成果・業績をあげた。 4月末に国際ワークショップ "Knowledge as Power" にて口頭発表を行った。カッシーの哲学書(未校訂の写本資料)の序論を資料に、彼が明らかにした。なおそこで資料として用いた序論部分のアラビア語テクストの校訂を、同年度8月末に出版された論文のなかで発表した。5月中旬には、日本中東学会年次大会(秋田大学)では「ファフルッディーン・ラーズィーの政治神学」と題して、彼の神学的著作に見出される政治的言説を収集し、権力者による「統治」や「政治」 にかんしていかなる思想を持っていたのかを研究した。なお2019年度に発表した論文が評価され、日本中東学会奨励賞を受賞した。8月には、オランダのライデン大学にて開催されたアラビア語写本学の研修に参加した。11月には、ラーズィーによるクルアーン注釈書の一部贋作説を立証する論文を発表した。これはラーズィーと彼に強く影響を受けた思想家たちの研究をおこなううえでこれまで重要視されてこなかった文献学的基礎を確かにする論文である。 これらの成果や研修をふまえて、カッシーのもうひとつの著作の校訂作業に取りくんでいた。 3月初には英国のエクセター大学で研究発表を予定していた(4月の東京での発表の続き)。しかしコロナ禍によって延期となった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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