π電子系との相互作用を基軸としたサブナノ金クラスターの機能化
Project/Area Number |
18J11586
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩崎 光紘 北海道大学, 大学院環境科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 金クラスター / 相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
様々なフェニレン架橋ジホスフィンの合成に成功した。また、この配位子を用いてAu9クラスターとの配位子交換を行うことで選択的に[core+exo]-型Au6クラスターが得られることがわかった。単結晶X線構造解析およびNMR解析によりこれらすべてのAu6クラスターにおいて配位子架橋部のフェニレンと金骨格の間にAu-H相互作用が存在することがわかった。架橋部フェニレンに導入された5-位の官能基はそのような相互作用にはほとんど影響しないことがわかった。各々のAu6クラスターの安定性を比較した結果、5-位の官能基電子求引性が高いほどクラスターの安定性が向上することがわかった。 ピリジン架橋ジホスフィン配位子を用いてAu6クラスターの合成に成功した。2,6-ピリジン架橋ジホスフィンで保護されたAu6クラスターは、溶液中で容易にAu7クラスターへと変換されることがわかった。単結晶X線構造解析から、Au7クラスターでは金骨格とピリジンの窒素原子および酸素原子が相互作用していることが明らかにされた。このAu-ピリジン相互作用はAu-N結合とAu-π結合から増強されていることが示唆された。一方で、このようなAu-ピリジン相互作用はAu6クラスターでは観測されなかった。したがって、Au7クラスターの形成にはこのような金骨格-配位子間相互作用が関与していることが示唆された。また、これらのピリジン架橋ジホスフィン保護金クラスターでは配位子架橋部のπ系と金骨格が電子的なカップリングしていることがわかった。以上の結果により、ジホスフィン配位子の設計を通じてクラスターの光学特性や安定性をチューニングできることが明らかになった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)