Project/Area Number |
18J11590
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Design engineering/Machine functional elements/Tribology
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
本田 拓朗 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 回転軸シール / 親水性素材 / シールリップ / 繊維強化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,従来の回転軸シールでは適用が困難な防水回転軸仕様に対して,親水性素材からなるシールリップを回転軸シールとして設計開発し,性能評価を行った. シールリップの主材料として採用したポリビニルホルマール(PVF)は親水性連続多孔質構造を呈し,伸縮性に富む素材である.この素材をシールリップとして用いた場合の長所である,回転軸への密着性と水環境下での境界潤滑性を生かしつつ,低弾性率ゆえの高速回転・高水圧条件下での形状変形を抑制するために繊維強化を行った.強化繊維の選定にあたっては,親水性を示す主材料との材料接着性・親和性を考慮した上で,同様に親水性を示す繊維材料の中からセルロース繊維を候補とした. 繊維長や繊維径の大きさや由来原料の異なるセルロース繊維を準備し,主材料との配合濃度を調製し,材料合成を行った.材料物性値の変化を把握するために各試料片について引張試験を行い,ヤング率を導出した.繊維強化の効果として,約10%前後の弾性率の向上が確認され,重量比10%までは配合濃度に比例して物性値が増加することが示された.繊維のサイズ・形状に関しては,綿花状やパルプ状と比較して繊維サイズの小さいナノセルロース繊維の場合は,配合作業も容易で且つ,材料ムラの少ない均質な材料を獲得できた. 各シールリップ材料について,連続耐久シール性能評価試験を行った.回転停止と加減速を含む両方向回転を周期的に繰り返す条件とし,常時設定水圧0.5MPaを負荷した.比較対象として用いた従来のシールでは機能発揮が困難な条件においても,親水性シールリップからなる回転軸シール(繊維強化なし)についてはシール機能を示し,さらに繊維強化を施したことにより低トルク化と寿命延長を実現した.これまでの実験結果より,ナノセルロース繊維を重量比5%配合したシールリップにおいて摩擦トルク・シール寿命の観点から良好な性能が得られている.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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