構造多型の弁別を軸とした植物光受容蛋白質シグナルカスケードメカニズムの解析
Project/Area Number |
18J11653
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大出 真央 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 蛋白質動態解析 / クライオ電子顕微鏡 / 光受容蛋白質 / X線小角散乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は前年度に実施したクライオ電子顕微鏡(cryoEM)を用いたグルタミン酸脱水素酵素(GDH)構造解析により、複数の準安定な構造を得ていた。本年度においては分子動力学(MD)計算による先行研究で得られていた構造を参照構造として用いることで、cryoEM観察像から各構造の生じうる確率を定量的に推定する新規解析手法を開発し、GDHドメイン運動の解析を行った。開発手法によって得られたGDHドメイン運動の自由エネルギー地形はMD計算で得られていた地形と異なるより複雑な地形であり、この地形からGDHの構造変化経路について実験データに基づく新たな知見が得られた。これら結果をまとめて査読付き国外学術誌に発表し、また、学会にて発表を行う予定である。 また、本研究の目的蛋白質フォトトロピン(phot)と類縁のフィトクロムBについて(phyB)について、前年度のX線小角散乱実験で得られた知見を踏まえてcryoEM試料作製条件の詳細な検討を行った。まず、phyBは不活性な赤色光吸収型(Pr)では単分散であるが、活性のある赤外光吸収型(Pfr)において非特異的な凝集を生じる。cryoEM観察では孤立粒子像を解析に用いるため、蛋白質精製から凍結試料作成に至るまで暗条件下かつ定期的な赤外光照射によるPr型への変換を実施することで凝集の少ないcryoEM撮影に成功した。また、初期に行ったcryoEM観察では解析で得られた平均二次元投影像は詳細な構造の見えない不明瞭なものであった。申請者はこの原因をphyB分子の気液界面との接触による構造破壊であると推測し、cryoEM観察試料作製の前処理として化学固定を行った。その結果、二次元投映像の分解能は大きく向上し、蛋白質二次構造とみられる特徴的な形状パターンが確認できた。phyBで検討した試料作成方法はphot2においてもその効果が期待されるものである。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)