Investigation on Psychological and Physiological Mechanism of Inter-generational Transmission of Child Abuse
Project/Area Number |
18J11684
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cognitive science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平岡 大樹 京都大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 乳児の泣き / 養育行動 / 発達 / 縦断調査 / 介入支援 / 養育 / 児童虐待 / 泣き声 / ストレス / 重心動揺 / オキシトシン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の実験により,泣き声に対する接近を制御する能力が養育行動にとって重要である可能性に着想した。本年度は,泣き声に対する接近的態度が養育者個人の中で形成される過程を明らかにすることを目的として,164名の母親を対象に縦断調査を実施した。結果として,泣いている乳児ではなく泣き声を聞いている養育者自身を志向する態度が時系列に伴い増加することが示された。乳児の泣き声に対して,養育者は回避的な信念を時系列的に形成する可能性が示唆されたといえる。 さらに,先行研究により,泣きに対する教育的動画が母親の泣きや揺さぶりに関する知識を有意に向上させることが示されている (伊角・藤原・三瓶, 2019)。本研究では,動画の視聴が泣き声を聞いた後の感情反応に与える影響を検討した。36名を対象とし,動画を提示しその前後と1週間後に泣きに対する感情を評定する実験を実施した。結果として,動画の視聴により,視聴から1週間後まで泣きに対する知識が増加することが示された。しかし,泣き声刺激に対する感情(快・不快)に関しては,動画視聴の効果が認められなかった。本研究の結果から,泣きについての知識は主観的感情の生起には関与せず,独立した効果を持つ可能性が示唆された。 これまでの研究を通して,泣きに対する接近を促す心的・内分泌的なメカニズムと,それを抑制する認知的機能,およびメタ的な泣きに対する知識が存在し,養育行動の基盤を形成している可能性が示された。今後,各メカニズムのより詳細な形成過程を明らかにすることで,泣きに由来するストレスや育児不安,児童虐待の低減のために一助となることが期待される。 さらに,昨年度(採用1年目)に実施した研究を論文としてまとめ,国際学術誌から2本の論文を刊行した。また,国内外で3度の学会発表を行い,昨年度・本年度の研究で得られた成果を国際的に発信した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)