Project/Area Number |
18J11880
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
手嶋 秀彰 九州大学, 工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 界面ナノバブル / マイクロパンケーキ / 吸着気体分子層 / 水和構造 / ピニング / 固液界面 / ナノバブル / FM-AFM / 分子間力 / 濡れ性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度に引き続き、従来の方式よりはるかに高感度な周波数変調型原子間力顕微鏡(FM-AFM)を用いて高配向性グラファイト(HOPG)-純水界面に存在する気相の高分解能イメージングを行った。探針の濡れ性や振動振幅を最適化することで、マイクロパンケーキと呼ばれる数 nmの均一な厚みを持つ気相に加えて、従来の計測手法では観察できなかった気体分子の吸着層を観察することができた。また、気体分子の吸着層には基板表面の結晶構造に影響を受けて整列する整列層とその上を覆うように存在する非整列層の2種類が存在することが明らかになった。非整列層の上に現れたマイクロパンケーキは探針の動きに沿って移動するが、その可動性は非整列層の縁で制限されることがわかった。この結果は、吸着気体分子層がHOPG表面にナノスケールの凹凸を作ることでピニングを引き起こし、現行の安定性理論の鍵であるにも関わらず未だ全く解明されていない界面ナノバブルの強いピニングの起源となり得ることを示す重要な知見である。 並行して、微小振動するAFM探針をz・x方向に走査した際の共振周波数の変化を記録する分子間力分布計測を行うことで、固液界面近傍の2次元周波数シフトカーブを得た。吸着気体分子層がない界面では水和構造(固体表面近傍にのみ現れる水分子密度が垂直方向へ周期的に変化する構造)の水分子密度に由来する周波数シフトが観察された一方、吸着気体分子層がある場合はその気体分子密度に由来する周波数シフトが観察された。得られた周波数シフトカーブを比較した結果、吸着気体分子層の各層は水和構造内の水分子が疎な領域に位置し、水分子が密な領域(水和層)に挟まれるように存在していることが示唆された。これらの研究成果は界面ナノバブルの物理のみならず疎水性相互作用に代表されるナノスケールの界面現象の根本的理解に資すると考えられる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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